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尾崎塾
富田教室

[2010年9月24日]

誤解

よく,数学は答えが1つに決まっているから好きだが,国語は答えがたくさんあってわからないなどという誤解について。

数学の答えが1つというのは全く考え違いをしている。
で,数学ができなくて塾に来る生徒の多くがこの誤解をしているのだ。

たとえば,連立方程式を解けば答えが複数でてくる。

いや,それは2つセットで1つの答えだと反論される。

サイコロを1回ふって出る目は何通り?

1から6の6通り。

ほら,6通りも答えがある。

ちょっと違う?



まず,高1で躓くのが絶対値。

絶対値の中身が正か負かで場合分けする。

この場合分けができないのだ。

x=(  ) のようにxを1つだけ求めようとする。

絶対値の中が正の時は○○,負のときは▽▽などと場合分けして答えないといけない。もっと複雑になると,3通りも4通りも場合分けするべきなのに。


2次関数の最大最小の問題で,xの範囲が文字で表されている場合,場合分けしなくてはいけない。これも3つとか4つとか場合分けするのができない。

最大値は■■,最小値は★★などと1組答えようとする。

これはいくら言っても心底「数学の答えは1つ」と考えているかのように治らない。

基本的にたくさんあるのが普通で,特別な場合に解が1つあるのだ。

すべての場合を考えた上で,この場合はある値,この場合は別の値が答えとなるのだ。それが普通なのだ。

そこの発想転換をしない限り,高校数学についていけないのである。




さて,国語の答えがたくさんある件。

これは逆に,答えが1つに絞れるように出題されるのが普通であるから,たくさんあるのは誤解。

小論文や感想文は各自の考えの数だけたくさんの答えがあるが,通常の現代文で評論を読んで設問に答える場合は,文中に確たる根拠が見つけられるので,答えは1つしかないようにできている。それがわかっていないので,自分の意見を答えるかのごとく解答してしまう人は,現代文の得点が伸びない。

実は私は高3まで自分の意見で解答していたから,国語の得点は非常に低かった。(ということは世間の考えからはずれていた?)

しかし,高3の国語の先生に教えてもらって開眼した。
クラスでいきなりトップになってしまった。
なんだ,そんなことだったのだと。
わかってしまえば後は正答をさがすだけの機械的作業になる。
現代文は発想の転換が得点につながる。
特に理系の人はこの発想の転換ができていないために得点が低い可能性がある。コツを知らないだけなのだ。



ついでに,もう一つの誤解。
これは命にかかわる。

「天災は忘れた頃にやってくる。」という誤解。


これは全くの誤解だ。

ちゃんと理解しておかないと,命が危ない。

少し考えればわかるでしょう。

天災は,忘れていようがいまいが起こるのです。

もし忘れてたり忘れてなかったりして起こったり起こらなかったりするのなら,人類が登場する以前や以後に天災は何を基準に起こったり起こらなかったりするのだ?

白亜紀には恐竜が忘れてる頃を狙って災害が?
そのせいで恐竜は絶滅してしまった?


いろんな誤解がある。

きっちりと本質を理解して,それを大切にした生き方をしてゆくのが良いのである。

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