[2010年9月25日]
東大阪市立総合病院の医師が胃がんの疑いを指摘した病理検査結果を見落とし、患者の病状が進行した末に死亡する医療ミスがあったと発表した。慰謝料を含む総額約2300万円を遺族側に支払うことで合意したという。
めったにないことであろうが,残念ながらこういうことは起こる。
だから医者は,ちょっとしたミスもしない人でないといけない。
現状,学力試験で偏差値の高い人が医学部に入るケースが多いのは正当性がある。つまり,学力試験で高得点するには,少しのミスもしないということとつながるからだ。
ケアレスミスの多い人,集中力のない人は現状の入試ではまず高得点できない。だから医療のミスを少なくするという面ではかなり良いフィルターとなっている。
これと人間的にすばらしいかどうかは別の問題だし,医療にかかわる人には倫理というものが必要だ。それは大学教育でしっかりとやってもらえればよい。
さて,教員はどうか。残念ながら,医学部ほど高偏差値でない人の集団だ。少しくらいミスをしても合格できる。人間的にどうかも入学時点ではわからない。大学教育でしっかりと教育者としてのイロハを身に着けてもらわねば。
教員のミスは医療ミスのようにそれで「死亡」したりはしないが,それで「志望」がかわったりするかも。人生にかかわる仕事だという点では医者と同等かそれ以上に慎重に生徒たちを見てあげないといけないのだ。
医者と同等かそれ以上というなら,給料もそうなっていないとおかしな話になる。優良な教員の給料が低すぎるように思うが,どうだろうか。
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