[2025年12月2日]
毎年のように書いていますが,過去ブログを読んでおられない人も多いようなので再掲。
【進路選択の誤り方マニュアル】
数学が苦手なら文系に進みなさい。
国語が苦手なら理系に進みなさい。
就職に有利な資格が欲しいなら薬学部か看護学部に行きなさい。
英語を仕事に使いたいなら外国語学部に行きなさい。
コンピューターを仕事に使いたいなら情報学科に行きなさい。
人と話すのが苦手なら理系に進みなさい。
ダメなら私立に行けばいいので一応国公立大学を目指しなさい。
大学のオープンキャンパスには必ず行っておきなさい。
親に浪人は絶対ダメと言われたら,現役で行けるところにしなさい。
高校の担任や進路の先生のアドバイスをよく聞いて参考にしなさい。
今現在に景気の悪い業種につながる学部はやめておきなさい。
これだけのことを守ったら,必ず後悔できます。
えっ?と思った方は,すでに進路を誤ってる可能性大ですね。
以下説明。
数学や国語の成績で文理を決めるのはやめましょう。
理由はいろいろあって,そもそも本人が感じている得意・不得意があやしいこと。
私=塾長は数学も国語も苦手で不得意科目と思っていました。
今はそれをえらそうに教えている・・・
周囲にめっちゃ優秀な人が多いと,相対的にできていない自分はダメだと感じるわけで,世間一般からするとそこそこできている場合もある。
さらに,理系に進んだとして,そこまで高度な数学を使わない分野もたくさんある。
文系に進んだとして,現代文や古文の学力がどこまで必要なのか?
やはり,文理選択の基本は,なりたい職業を基本としたい。
ただ,ほんとうに苦手なことを職業にすると,昨日書いたように過労死予備軍となりかねない。
自分の能力を把握する力こそが重要となる。
資格がとれるという理由で薬学や看護を志望するってどーよ?
特に医療系をめざす人は,その職業的な意味をしっかり考えて志望してほしい。
医歯薬看護などは,その学部学科を卒業しないと国家資格がとれない(とりにくい)ので,大学進学は職業と直結する。
一方,英語を使うとかコンピューターを使うというのはどの学部でもよい。
外国語学部や国際なんちゃら学部の人の英語力ってすごいの?
経済学部卒で英語が堪能なビジネスマンの方がちゃんと英語を使った仕事しまっせ。
私の兄などは,理学部卒だけどもイギリスや台湾で英語使って仕事してた。
英語なんて,どの学部でも身につけられるので,英語=外国語学部や文学部,国際なんちゃらという硬直した頭脳は役に立たないのだ。
情報系もしかり。コンピュータなどはどこでも学べるし,文系理系を問わずに使いこなすのが前提。
たとえば農学部卒でSEやってるとか,普通にたくさんいる。
対人関係が苦手な人は,理系で資格とって就職したいと思うかもしれない。
理系でも文系でも,就活で詰む。
運よく採用されても仕事内容でトラブル発生しそう。
別の手立てを考えた方がよい。
私立大と国公立大は大きく違う。
国公立大はそれなりの前向きな覚悟がないと目指すべきではない。
それは世の中に貢献して生きていくという覚悟。
その気持ちが強くないと,国公立大は受け入れてくれないよ。
高校入試もそうだが,オープンキャンパスは厚化粧してお行儀のよい姿しか見せてくれない。
行くなら普段の活発でお転婆なところを見に行く方がよい。
浪人は絶対ダメとか言う親がいるが,そんなの無視したらいい。
浪人してでも行きたいところがあれば,浪人して行けばいい。
お金がないと言われたら,教育ローンか何か,借りてもよいわけだ。
浪人がダメという親のほとんどは,お金がないからではなく,そう言ったらもっと勉強すると思って策略として言うんだ。
高校の先生に進路の相談をしても,ちゃんと勉強している先生は少ない。
自分でちゃんと調べて先生に教えてあげるぐらいでないとロクなことない。
今現在に流行している産業が30年後にどうなってる?
3年後だって不透明な世の中なのだから,現在の景気で進路を決めるのはキケン。
10年後に消滅する職業もたくさんある。
ぜんぶチャッピーにやらせてもいいわけで,人間ができる仕事の方が少なくなるかもね。
まあ,ちゃんと自分の頭で考えて進路を決めましょうという話。
自分の頭で考えることのできない大人が多いので,そういう大人のアドバイスを聞かないようにするのがコツかもしれない。
塾生諸君は進路の相談があればいつでもどうぞ。
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