[2026年5月11日]
昨日は河合塾の全統記述模試があったと思います。
先日書いたように,返却された偏差値やそれを元にした判定に一喜一憂しても意味がありません。
喜ぶのは精神衛生上よいですが,ぬか喜びにならないように!
今回は偏差値の有効数字についての考察です。
みなさん,完全にだまされていますよ。
模試の偏差値に3桁の精度があるはずがないのです。
なのに偏差値52.7とか3桁の精度で測定されているように見せかけています。
あたかもそれくらい信頼できる厳密なデータであるかのように。
偏差値について理解ができていない大多数の生徒や保護者や,そして学校のセンセイたちに言っても無駄でしょう。
ですが,少しマシなおつむになりたい意欲的な生徒さんは今回の話をよく読んで正しく数値を読み取れるようになりましょう。
偏差値には前提があって,試験が100点満点だとして平均値が50点の場合を想定しています。
そして,得点分布が正規分布していると仮定しています。
その標準偏差はちょうど10です。
まず,この前提がくずれているのに気づかないといけません。
たとえば,過去の全統記述模試で物理の偏差値が49.8だった人がいます。
「あと0.2あったら偏差値50だったのにぃ・・・」みたいな悔しがり方をしたかも?
よくデータを見ると,この試験の平均点は37.4です。
100点満点で平均が37点は低いですよね。
学校の考査だと60点ぐらいが平均でしょう。
共通テストだと50〜60点ぐらいになるでしょう。
全統記述模試に限らず駿台の模試も平均点が4割に達しないのが常です。
非常に低い平均点になるように作問しているのです。
このことで受験生は「できなかった」という印象を持たされます。
じゃあ予備校で勉強しないといけないとなって,予備校が儲かる仕組みです。
ここで,偏差値を知っているつもりの人が反論します。
「いや,平均点が上下しても偏差値でできたかどうかわかるハズだ!」
たしかに,そのための尺度として偏差値を導入しています。
そのハズなのですが,先の偏差値49.8の生徒の順位を見てください。
受験生総数53551人中23872番です。
これ,真ん中よりかなり上位です。
真ん中だと26776番ですね。
偏差値50ちょうどが真ん中だと思ってませんか?
実際はその真ん中の人より3000人近く上位の成績なのです。
偏差値が50未満だと真ん中より下位で劣等生というイメージを持たされがち。
全体にそういう傾向になっていて,これは予備校への勧誘に好都合というわけです。
このような偏差値に有効数字3桁の精度はまったくなく,その数値を表示している時点で予備校の戦略に気付かないといけません。
まあ,平均点と偏差値が有効数字3桁で示されていると,こちらとしては標準偏差を逆算できたりするメリットはありますが・・・
ちなみに模試の標準偏差は10どころか20前後になるのが普通です。
そして平均点がかなり低い方になるので偏差値の意味がビミョーになります。
くれぐれも,偏差値が0.5上がったからといって喜んだりしないよーに!
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