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尾崎塾
富田教室

[2010年10月13日]

遭難

ネパール・ヒマラヤで日本人登山家3人が遭難した雪崩事故で、行方不明になっていた本田大輔さんの遺体が確認されたようだ。

本当に気の毒であり,ご冥福をお祈りしたい。


昨日書いたように,私も山に登ることがあるが,そんなに険しい山には登らない(登れない)。しかし,そんな山でも遭難することがあるのだ。歩いていて,「○○君遭難場所」という立札があった。ガスが出るとホワイトアウトして方向がまったくわからなくなるのだ。山は怖い。

実は,私の大学時代の友人が,今回と同様にヒマラヤで雪崩に遭って亡くなった。1991年,連日報道された梅里雪山の事故を覚えておられないだろうか?
その時の学術調査隊に私の友人=船原尚武君が参加しており,雪崩に巻き込まれた。彼は私と同じく星が大好きで,よく話が合った。遺体のないままの葬儀に参列したが,残念な記憶だ。その後,何年も経ってから氷河の解けたところで遺体がみつかったというニュースを新聞で見た。

今回の3名の遺族の方も,さぞ残念であろう。しかしながら,こうも考えてあげたい。本人が一番したいことをしている最中に亡くなったのだから,本人はあまり残念に思っていないのかもしれない。おそらく,本人たちは,そういうことも想定内であったはずで,それでも山に登りたかったのだ。事故の可能性を0にはできない。しかし0に近づける最善の努力はしていたはずである。だから,これは仕方のないことなのだと。


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