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尾崎塾
富田教室

[2010年10月31日]

「やればできる」のウソ

この子は「やればできる」という発想がある。
しかし,能率の悪い子はやってもできない。

能率の悪い子は10時間やって1の成果。いくらやってもできないという感覚。

能率のいい子は2時間やって10の成果。やればやるほどできるという感覚。

前者を気の毒に思ったり,生まれつきの能力の差と思う人がいるかもしれないが,それは見方が浅い。

能率の悪い子は,今までにちゃんと勉強してこなかった子。

能率のいい子は,今までに膨大な勉強量をこなしてきた子。

また私の例で恐縮だが,小学校の時に学校の勉強はさぼりまくっていたが,今考えるとすごい量の勉強をしていた。と言っても,問題集とか解いていたのではない。百科事典を読んでいたのだ。全部で12巻ほどあっただろうか。興味のある宇宙とかの巻はボロボロになっていた。興味が特になくても全巻よく見ていた。だから膨大な量の知識データベースがつくられていたのである。そのデータベースの入った頭で野山へ出ると,さらにいろいろなものが見えてくる。自然が学校だったのだ。これで理科が得意にならないはずがない。

こういう差が多かれ少なかれ中学1年のときについているのが実際のところだ。勉強ができるといわれる生徒は,特別に何か軸になるようなモノを小学校で構築していることが多いのだ。

できないと嘆いている人は,小学校時代に受動的に遊ばされるゲームばっかりに興じていただけではないのか?何ら特別な何かを身に着けてなかったツケがまわってきているだけだ。中学に入ってからもしかり,高校生もしかりだ。何か軸になるものがあるとそれとの対比で勉強の能率も上がってくる。

だから,今から受験勉強を同じ時間やっても差が開く一方だ。

なので,能率の悪い子はどこかでその借金返済をしてしまわないと到底追いつくことはできない。

借金を返済するのははじめからコツコツやるよりもずっと大変だ。
利息分の支払いがあるので並大抵のことではだめだ。

週に1回や2回の塾の演習では全く足りない。そういう人のためにウチの塾では朝と夕に授業があり,全部来れば週に10回の演習ができるようになっている。

夏や冬の特訓も半端じゃない。

朝6時から14時間以上拘束する。

それでもギリギリ追いつくかどうかだ。

それだけやらないと今までやってきた人を追い抜くことはできないのだ。

成績が上がらないからと言って塾を変える前に,今までの勉強が全く足りなかったこと。それを挽回するのは相当な覚悟が必要だということを親子ともども理解することが必要だと思う。

「やればできる」のは今までやってきた能率のいい子がさぼっている時に使う言葉で,やってこなかった子は「やらなかったからできない」としか言えない。今から少しばかりやっても残念ながら足りないのだ。

逆に本気で挽回するべく,猛勉強をやれば追いつく可能性がある。

特に高校入試なんか100日あれば2ランクくらい上をめざせる。
今までの生活を悔い改めて挽回するラストチャンスが今からの数か月間だ。



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