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尾崎塾
富田教室

[2010年11月7日]

計算ミスに気づく力が大切

計算ミスが多くて悩んでいる人がいた。

悩む必要はない。それが失点源なら対策すればよいだけだ。

考え方が正しいのに計算ミスで失点するのは何とももったいないではないか。


まず前提として,計算ミスは誰でもするものなのだ。

私もしょっちゅうする。

しかし,私は試験で計算ミスによる失点は非常に少なかった。

なぜなら,計算ミスに気付くことができたから。

単に同じ計算をもう1度する検算もあるが,それだと同じ勘違いによるミスを繰り返す場合がある。他のチェック方法もしないとダメだ。

簡単な例では,計算した結果をもう一度初めの式に代入して合うかどうか確かめるなど,答えの吟味を必ずするのだ。

物理などでは単位を確認して次元が合っているか検討する。
出た答えが常識的な値かどうかの検討も大切。
新幹線の速さの計算で時速3万kmと出たらたぶん2ケタほど位取りを間違っているのだ。

要は心がけの問題。

普通に計算すると人間誰でもミスをする。ミスを発見する力も大切だが,第一段階としてミスを少なくすることも重要。

式変形を1度にいろいろせずに1つずつ丁寧に変形するなど心がけでミスは減らせるし,あとで確認するときにミスを見つけやすい。

前問と全く同じ計算なのに1からやり直す人もいる。そうではなく,利用できる部分は利用してやれば手間が省ける。すると時間に余裕ができるのでゆっくり確実に計算できる。検算の時間もとれる。

たとえば√5はふじさんろくなどと覚えていても√10を覚えていない人が多い。√2×√5で計算できるからだ。でも試験の時にこの計算はめんどうだ。√10は3.16と覚えておけば計算ミスはありえない。これも時間短縮につながる。

その他,因数分解を利用して計算する工夫など,ミスの少ない計算法を身に着けておくのも必要だろう。

塾では他にもいろいろな方法を教えてあげることができるが,本当は各個人が自分なりのミスを減らす&ミスを発見する方法を研究して身に着けないといけないのだと思う。

学生の頃,こんなことは試験の得点に直結するのだから受験生は皆心がけているものだと思っていた。大学を出ていろいろな生徒を見るようになって,試験の得点に対する意識の低さに驚いた。計算ひとつとってもきっちりできる人が非常に少ないのだ。難関校に合格する人としない人の差は,案外こういった基本的なところにあるのだ。


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