[2010年11月17日]
来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日現在)が57・6%だったそうな。
これを報道する側は,景気だの氷河期だの政策だののせいにしているみたいだ。学生も自分が悪いのではなく世間が悪いとでも思っているかも。
ちがうと思う。
単に企業が採用するに足る人材がいないだけだろう。
その証拠に,上場企業など人気の企業に就職できない人がたくさんいるのに,中小企業の求人は余っているところがある。
選り好みしているから就職がないのだ。
ちゃんとした大きな会社に入るにはそれなりに能力が高くないと無理なのだ。目の効く人事担当の人が見て採用されないということは,そういった会社で働くには力不足だということだ。
中小企業なら能力が低くてもよいというわけでもないだろうが,まだ就職しやすいだろう。
日経新聞の取材した会社の人事担当者の談。
志望動機を聞くと「安定した会社に入りたい」と言うらしい。
これを言う神経も信じられないが,聞いた人事担当者は愕然としただろう。うそでも貴社の理念に惚れ込んでおりまして・・・みたいな話にならないのか?
ちゃんとした企業は社会に大きな貢献をしていると思う。
その一端を担うことがその企業に入るということ。
そのために学生の時にいろんなスキルを磨いて,それを生かして自分も社会に貢献するのだという「意欲」がないから就職できない。
昔に比べて大学は学生に勉強をさせている。
学生は勉強をさせられている。
そこには本来の大学にあった自ら学ぶ精神がなくなっている。
意欲のない学生を大量生産しても,就職率は上がらない。
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