[2010年11月20日]
中3の生徒ががっかりして帰ってきた。
3者懇談で希望の高校は無理と言われたようだ。
大阪の公立中学はとんでもない「権力」を持っている。
生徒の受験校の決定権を持っているのだ。
えっ?受験校は生徒とその親が決めるのではないのかと思うかもしれない。しかし,こと大阪に限って言えば,中学校の先生が主導権をにぎって,気の弱い生徒と保護者はほぼその言いなりになってしまうのだ。
この時期の,つまりこれから頑張ろうとしている受験生に「無理」という言葉を発する神経がわからない。全く可能性がないのならともかく,私から見て可能性は(高いとは言えないが)あるのだ。どうしてもっとやる気を出させるような指導ができないのか。公立中学の進路指導はどうなっているのか。
諸悪の根源=大阪の私立高校は談合している。
入試日を統一しているのだ。
同様に京都と兵庫も同じ日になっている。
なので入試は実質1校しか受けられない。
そこで不合格だと合格した高校がないまま公立高校の入試になる。
すると普通はかなりランクを落として安全な公立高校を受けざるをえなくなる。
私立合格しない場合を想像するとその恐怖といったら・・・
なので,中学の先生はその恐怖感を武器に生徒保護者を自分の思うようにコントロールして進路決定してしまうのだ。
実は抜け道がある。私立の統一日以外にも入試は行われているのだ。
1.5次入試。
これは統一日に合格できなかった生徒を取り込もうと,多くの私立高校が実施している。それを使えば,さらに複数の受験ができて,合格を確保することが可能だ。
なので,中学側からの圧力に負けずにチャレンジ受験する方がよい。中学の言いなりになって下位の私学へ行くより,上位に行く方がいい。上位私学の合格があれば,さらに公立の上位にチャレンジもできる。
万が一私立不合格でも1.5次というセーフティーネットがある。
それでダメでも公立もあるし,人生が終わるわけでも何でもない。
このような公立中学と私立高校の癒着と言ってよい状況は改善されるべきだと考える。しかし,現状はそうなのであるから,保護者生徒はその枠の中で最善の選択を考えるべきなのである。
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