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尾崎塾
富田教室

[2010年11月22日]

勉強のやり方を考えよう

昨日は日曜日であったが,定期考査前の特訓をした。

5時間ぶっ続けで休憩時間は一切ないのだが,ずーっと集中して演習できていた。

おそらく家で演習していたら,1時間もすれば休憩してしまい,へたすると休憩時間の合間に勉強という感じになる。

ただ,同じ5時間勉強しても,勉強のやり方によってはこなせる量や定着の量が大きく変わってくる。

真面目に勉強しているのだが,どうも成績が伸びないという人は勉強のやり方を改善するように考えてみるといい。

塾で考査前の演習方法を指示すると,「えっ?」という反応をする生徒が多い。
今まで自分が言われて来たことと違う指示だからだろう。
私の指示はこうだ。

「まず問題を読んで,すぐに答えを見て写しなさい。」

ポイントは「すぐに」答えを見ること。
考えてはいけない。

そんなことでは考える力がつかないとおっしゃる先生方をたくさん知っているが,そうだろうか。

演習すべき問題が60問あるとしよう。
1問読むのに10秒としよう。
すぐに答えを見て書くのに5秒かかるとしよう。
演習が終わるのに要する時間は(10秒+5秒)×60
すなわち900秒だから15分で1周できる。

その後少し間をおいてから2周目をやる。
ここでは答えを見ずに頭の中から答えを絞り出す。
少し前に頭に入ったはずの答えなので,脳の中にそこに行きつく「道」ができている。だからすぐに答えはみつかるので,考えて答えても解答に10秒しかかからない。
問題文もすでに見た問題なので5秒で読める。
つまり1問あたり5秒+10秒で,これまた15分で1周できる。
そして答え合わせして合わなかったところをまた少し間をおいて復習する。それは5分でできる。
さらに間をおいて全体を10分で復習する。

このやり方だと
15分で1周目
次の15分で2周目
3周目はできなかったところのみ5分
4周目は全体を一通りチェック=10分

合計45分で4周やって完全にその範囲はクリア!
この勉強法が最強なのだ。


さて,問題を見て学校で習ったはずの事柄だから思い出せるはずだ。たとえば酸化銅の色は?えーっとたしか赤だったか,いや黒かも。どっちかな?まてよ,?とか?とかいって,区別するんだっけ?どっちか忘れたなあ・・・

このように考えていると気づくと1問で2分くらい経っていることがある。平均して考えながら思い出しながら解いていく場合,1問あたり50秒かかるとする。問題を読むのに10秒かかるので,60問の演習に要する時間は,
(10秒+50秒)×60=3600秒
これは60分だ。
しかも,この時点では答え合わせがまだだ。

先の推奨勉強法だと,45分ですでに4周している。
大切なのは,続けて45分やっているのではない点。
少し間を置いて確認演習。これが記憶の定着を良くするのだ。
あまり直後すぎると覚えていてあたりまえ。
あまり間を置きすぎると完全に忘れてしまう。
ちょうどいい頃に復習すると効率よく定着する。

考査前は特に勉強時間が限られている。翌日の試験科目をすべて総復習しなければならない。なので,短時間にどんどん確認していくにはすぐに答えを見る方法でないと対応できないのだ。熟考型の勉強は試験直前には全く向かないことを知っておこう。





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