[2010年11月28日]
先日,名古屋の署名について書いた。
今度は名古屋大学で署名のニュース。
これは学生が学費値上げをしないで欲しいと署名活動したという。
署名は意味がないと書いたが,こうやって問題提起してメディアで取り上げられるのだから署名したメリットは確かにある。
現在,国立大の学費は年間535800円。
私の頃は20万円とちょっとだった。年々学費は上昇してきた。
私立大学だと文系で100万円,理系で150〜200万円はかかるので,安いといえるのだが,昔のことを考えると高い気もする。
特に,国立大は文系でも理系でも同額の学費である。
したがって,私立大の例と比較すると,文系学生の負担が重くなっている感はある。
仮に,国立大学と私立大学が全く同じ学費になったとしよう。
どちらに行くか。
現状では完全に国立大学をおすすめする。
理由は,教員の質,教員と学生の比,学生の質などどれをとっても国立大の方が圧勝だからだ。
なので,さらに学費も安いとなると国立大に行かない理由がないともいえる。
現実は国立大をあきらめて,私立大へ行く人が圧倒的に多い。
その理由の第一は受験科目数の多さだ。
文系生徒は数学や理科をやりたがらない。
理系生徒は国語や社会をやりたがらない。
しかし,よく考えて欲しい。文系だと数学や理科は必要ないのか?理系だと国語や社会は必要ないのか?
要するに,受験科目を少なく絞った段階で,教養のない人間を選んだといっても過言ではないのだ。
私立大にも優秀な人が多くいる。その人たちは国立大学をめざして勉強したがあと一歩及ばず不合格で私立に入ったのだろう。そんな学生はちゃんと全科目勉強しているので教養もあって有能なのだ。
さて,国立大学の学生は当然のことながら国立大学に合格した人ばかりだ。なので,たとえば私立に推薦で合格した学生なんかよりもずーっと教養も学力もある。そんな中で切磋琢磨するからさらに優秀な人材となって世に出ることになるのだ。学生の質というのは大学では非常に大切なものである。この絶好の環境を買うと思えば年額100万円でも安いものだと思う。
一方,私立大学の多数は学生の質が低すぎると思う。そのような大学への助成はやめて国立大の学費を安くするのはありだと思う。
関西だと関関同立,産近甲龍まで。それ以下は看板学部などのあるところ以外はよほど頑張らないと就職できない。
関東だと早慶マーチ,日東駒専まで。それ以下は箱根マラソンの選手でもないと就職できない(笑)
就職できない大学に学費を払うのはもったいない。
「そんなことはない!」と(私立大関係者に)言われるのだが,実際そうなので仕方ない。世の中そんなに甘くないのだ。
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