[2010年12月11日]
今日の物理の授業は,回転する円輪に通した小物体の単振動。
難関大学でしか扱わないような問題だ。
まず,単振動しない類題でウォーミングアップ。
ここで,円運動の運動方程式の立て方を思い出す。
次に本題。今日は千葉大学09年の問題を解かせた。
やはり,いろいろとミスをする。
そこそこ基礎力のある生徒たちだが,ミスをする内容に共通点がある。そこをわかっているかを難関大は問うてくるのだ。
そこで,自分が出した答えを吟味する力が重要になってくる。
たとえば次元が合っているかどうか。
既知の公式と照らし合わせて,同じ次元になっていなければどこかで考え違いをしているとわかる。しかも,どの文字を消去し忘れているか見当がつくので,全く1からやり直しをする必要もない。
数値計算であれば,オーダー(桁数)が合っているかどうか。
新幹線の速度の問題なのに,時速2万kmなどとなっていたら計算の桁数を2ケタほど間違えている可能性が高いとわかる。しかも,2ケタなのでmとcmのミスかな?と見当がつくので,全く1からやり直す必要がない。
このように,自分でミスに気づき,やり直す手間も最小限にするという力が入試では必要なのだ。かなり重要だといってもよい。
今日の生徒には,「もう1人の自分をつくりなさい」とアドバイスした。問題を解く自分と,1歩引いて冷静に検討する自分。二重人格のように解いていくのがよいのである。
本当は,さらにもう1人必要である。それはタイムキーパー。
入試では制限時間がある。「その問題にそんなに時間をかけていいのか?」「そろそろ次の問題に手を付けないとだめだよ。」などと言ってくれる人も自分の中にいなくてはいけない。
時間切れというのもまた不合格となる要因なのだ。
入試まで近くなってきた。信頼できるもう一人の自分といっしょにどんどん演習をこなしていくことになる。
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