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尾崎塾
富田教室

[2010年12月19日]

現代文の点数を取る方法

国語で現代文の点数が取れないで悩んでいる人が多い。

本来,同学年の人とずーっと一緒に日本で過ごしてきて,そんなに国語力に差がつくはずがない。

日本語で書いてあることの意味くらい,誰だってわかる。

しかし,国語の問題の「正解」を答えるのに差がつくのだ。

これは,何を答えたらよいのかを知っているか知らないかの差だ。

なので,答えるべきことを知れば急に点数が取れる場合がある。


休日にショッピングしている2人の会話。

A子「ねえ,荷物持たせてごめんね。たくさん歩いたけど疲れてない?」

B君「いや,全然。つぎはあの店を見に行こう!」

A子「・・・・・」


B君は悪くない。決して悪くない。悪い人でもない。むしろいい人。
たくさん歩いても疲れない元気な人なのか?いや,
荷物を持ってもらってA子は心苦しいのではないかと気をきかせて,実は疲れていたが平気だと言ってあげたのだろう。
とても心やさしいやつだ,B君は。

でも,B君の苦手な科目が想像できる。
それは現代文。

A子さんの期待した答えはこれだ。

「そうだね,あの喫茶店で少し休もうか。」


つまり,A子さんは自分が歩き疲れたので,B君に休憩を提案したのだ。それで「疲れてない?」と質問したわけだ。

B君はあろうことか,疲れているかどうかに答えてしまったのだ。


A子さんを現代文の出題者,B君を解答者とすると,B君は不正解となる。

出題者の意図をくみ取れず,とんちんかんな方向の答えをしてしまったB君。気をきかせて答えたにもかかわらず,A子さんの評価を下げてしまった。

そうなのだ。現代文は,その文だけ読んでまともに受け答えするだけでは全く点数にならない場合があるのだ。最も大切なのは,いや唯一大切なのがこれ=出題者の意図をくみ取って答える。

つけ加えると,これはあくまで出題者の意図なのであり,決して作者の意図とは限らない点である。

昔,どこかの大学入試で遠藤周作氏の作品が使われて,それを周作氏が解答したところおかしなことが起こった。
問いで「作者のいいたいことはどれか」とあって,選択肢が4つほどあった。周作氏の答えは「全部正解」

作者本人が正解と言っているのに,大学入試の正解はその中の1つに決められているのだ。出題者の意図によって。

私が学生のころはこのことに釈然としなかった。(今も釈然としない!)
当然現代文の点数は低かった。
高3の時に教わった国語の先生がその点を指摘してくれた。
釈然としなかったがそのとおり考えて答えるようにしたらクラスでトップになってしまった。びっくりした。

なので,釈然としなくてもそう考えるのが現代文の正攻法なのだろう。



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