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尾崎塾
富田教室

[2011年1月18日]

就職するときに後悔しても遅いよ。

大学生の昨年12月1日時点の就職内定率が68.8%との文部科学省と厚生労働省の調査。7割を下回ったのは初めてとか。

たしかに厳しいんだろう。
下位の大学生にとっては。
受験もそうだが,上位から埋まっていくのだ。

極端な話
上位国公立大5万人
早慶マーチ,関関同立で5万人
日東駒専産近甲龍で5万人
そのほか大学10万人
これだけの就職希望者がいたとする。

バブルの好景気の時は求人25万人で全員就職できた。
不景気になると求人が20万人になる。
だから下位の5万人が就職できない。
就職率80%になる。
しかし,そのほか大学の人が50%になって,上位大は100%就職できるのだ。
求人が10万人とかになると関関同立まで就職できるがそれ以下は就職が厳しいということになる。

関関同立でも就職できればよしとしなければならない。
景気が悪いと,従来入れていた上位の企業には入れない。
どこでもいいから正社員にしてくれるところに行かないとダメ。

現実には結構プライドが高くて選り好みするので,下位の大学にも就職のチャンスがまわってくる。

便宜的に大学でくくっているが,本当は学生の能力の上位から順に就職が決まる。本当に大学名でなく能力を見て内定が出されると思っていいだろう。だったら大学にこだわらなくても,入れる大学に行って能力を高めればよいという人がいる。世の中そんなに甘くない。

大学で能力を飛躍的に高めるように頑張る力があれば,大学受験で頑張れるはずだ。今,この瞬間に頑張らずに,後で頑張ろうという姑息な精神で,本当に能力が高められるのだろうか。さらに,上位の大学には,厳しい受験を乗り切った能力と今頑張る力を持っている人間が多数集まる。そんな中で切磋琢磨すると能力が飛躍的に高まるのだ。頑張ったことのない,能力の低い学生が多い大学で,能力を自分だけ高めるというのはかなり難しい。

結果的に,受験のランクの高い大学の卒業生は,受験のランクの低い大学の卒業生よりもかなり能力が高い。むしろこの能力差は入学時点の能力の差よりもはるかに拡大しているのだ。

なので,少しでも難関の大学に入学するということは,その後の能力の伸びを決定してしまうくらい重要なのだ。浪人してでも上位大に行くというのはそういう値打があるのだ。特に旧帝大クラスなら浪人しても全くOKだろう。

というわけで,就職が厳しいという報道は,大学受験でしっかりと頑張っておこうというモチベーションになるのである。今やっとかないと後でその何倍も苦しむことになるのだから。

マスコミの人たちへ苦言。
こんなとき,そのほか大学の学生のコメントを報道するのはどういう意図があるのか?こんな学生になりたくなかったら今のうちに勉強せよというつもりで報道するならよしとしよう。200社エントリーしてもダメでしたとかいう学生は,そもそも能力が低すぎるのだ。それを国や社会がどうにかせよという切り口はいただけない。どうにかすべきは高校生の頃のそいつだったのである。



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