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尾崎塾
富田教室

[2011年1月25日]

塾の売っている商品は何なのか

先日行われた私立中学入試の結果をいろんな塾が競い合っている。
灘中学○○名みたいな。

高校受験も大学受験もそうだ。
人数を競い合っている。

そりゃ,多くの塾生がいたら上位校に合格する人数も多くいるだろう。しかし,1000人の塾生がA高校をめざして100人が合格したなら,その塾のA高校合格率は10%と言ってよい。

一方,50人の塾生のうち40人がA高校をめざして30人が合格したら,その塾のA高校合格率は75%といえよう。
もちろんA高校はトップ校ということで。

私なら後者の塾に行くが・・・


ところで,ウチの塾は後者のような塾をめざしているわけでもない。売っている商品が根本的に違うのだ。

おそらく大手の塾が売っているのは合格数。
しかも過去の合格数。
入塾したあなたの合格ではない。
もちろん実績があれば,あなたもそのようになる可能性があるのだから,悪い話ではない。
だから皆そんな塾に魅力を感じて行くわけだ。

冷静によく考えて欲しい。
先ほどの例のように,あなたの合格率は100%ではない。
過去に何十人合格していても,あなたが合格する保証はどこにもない。
なのにそういう塾に行くと「自分の合格」が購入できると思ってしまう。
自分の合格を買ったつもりが,実際はその商品が手に入らないということはおそらく50%以上の確率で発生している。
買ったものが手に入らないので残念なことになる。
まあ,宝くじみたいなものだ。
みんな1等を買ったつもりだが,ほとんどみんなハズレ(泣)
夢を買うと言えば聞こえがいいか。


ウチの塾はそんな幻想は売らない。
特に,○○名合格なんて2ケタに乗るような人数にはなりようもないし。
でも塾には多くの生徒が来て毎日勉強に励んでいる。
合格が欲しくて来ているのだろうか?
ウチの塾ではもっと確実なものを購入していただいている。

最大の商品は「勉強する環境」である。

集中して勉強できる環境を手に入れた生徒諸君は当然の結果として学力向上を手に入れる。

元気があれば何でもできる。胆石にもなれる。123ダーッ by猪木 
学力があれば何でもなれる。医者にもなれる。1・2の三四郎 by尾崎

間接的に結果としての「学力向上」を売っているわけだ。

残念ながら(本当は残念と思ってないが)学力が向上したからといって志望校に合格するとは限らない。

こんな例がある。
昨年教えていた高校生は非常に学力が向上した。
私がかかわっていなかったら関関同立で満足していたかもしれない。
残念ながら(全然残念ではなく)学力がついてしまった。
国公立が受けられる。
しかも阪大や京大に合格する可能性がある。
チャレンジしかないっしょ?!!
阪大や京大を受けた。
あと一歩か二歩?で不合格。
浪人あるいはすべり止めに進学。 

こんな指導をするから,合格実績はたいしたことない。
しかし,関関同立がやっとのレベルと国公立上位に合格するかもしれないレベルは相当な学力差がある。なので決して残念な結果ということにはならないのだ。その学力は将来に生かせばいいのだから。

向上心というか上位を目指す心意気というか,そういったモノも売っているのかもしれない。でも上位を目指さないと成長が止まってしまうし,潜在能力を最大限発揮せずに終わってしまうかもしれない。それではもったいないと思うのだ。

今年の受験生もまだまだ伸びる。自分の到達できる最高点を目指して欲しいものだ。






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