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尾崎塾
富田教室

[2011年4月10日]

質問すれば関係が悪くなる話

質問するのは難しい。

質問されると怒る人が多いのだ。

「どうしてAでなくBですか?」と聞く。

質問されてこう考える人が多い→「この人はAの方がいいと思っているな。Aは手間がかかるからBにしたんだ。Aにされるのはめんどうだ。」

一方,質問した人はこう考えている→「AよりBの方が手間がかからないからそうしてるんだろうな。それでその分安かったりBの内容が良くなっていたらそれでいいよな。」

なので,答える方は「いやあ,AもBも内容に差はないですが,正直Bの方が圧倒的に手間がかからないのでそうしています。でもその手間の分をBにかけて内容をAより良くしたり,コストも下げて安く提供できるんですよ。」

これで商談は成立。


一方,質問されて怒る人の答え方。
「Aがどうしていいのですか?Bじゃだめなんですか?(2位じゃダメなんですか?)あなたは最初におまかせしますって言ったじゃないですか。だったら質問すること自体がおかしいですよ。」


学校の先生って,質問されて怒る人が多い気がする。
「こんなこともわからないのか!?」
「さっき説明しただろ?」
「予習してきてないからだろ?」

このように怒りながら生徒のせいにすれば解決。


モンスターペアレンツという生き物がいるらしい。
でもこれは架空の生き物。
質問に答えられない人々(=教師たち)が作り出したのだ。

おそらく保護者の方は自分の子供について質問しただけだ。
「宿題のチェックを先生がしていないからやらないとウチの子が言ってますが,本当ですか?」
とか。
親の質問はほとんど心配や不安からくるものである。
それなら調べて心配が解消するように誠実に答えてあげたらいいのだ。
それを「そんなはずはない。こどもが宿題をしない口実にしているだけでしょう。あなたの子が悪いです。」
みたいに,学校の方をよく調べもせずに子供のせいにされるから親もカチンとくる。それがきっかけ。
どの親もはじめはわからないから質問しているだけなのである。
それに誠実に答える教師がいないのでどんどん不信感をつのらせて変な方向にいくのである。

ちなみに私は学校や予備校で質問してよく嫌われる。
別に批判しているのではなく,むしろ賛同しているのに質問すると反対派のように思われてしまう。
それもわかっているので気をつけてはいるが,うっかり質問してしまうことがある。
難しいものだ。



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