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尾崎塾
富田教室

[2011年4月13日]

すぐに答を見る勉強法のすすめ

数学でよく「わかるまで考えなさい」という指導がある。

そうしないとダメなように信じられているのかもしれない。
しかし,これはかなりの上級者にしか当てはまらない。
あまり習熟していない人が「わかるまで・・・」をやると,効率が悪すぎるのだ。

ある程度の学力がついていれば,いくつかある方法を試してみて正答への道をさぐっていける。それに時間をかけてでも,自分でさぐることをしないと力がつかないということ。

一方,未熟な人(つまり数学が苦手な人)がいくら考えても,頭の中に方法が1つもないのだから試行錯誤のしようがないのだ。へたすると,ずーーーーーっと考え続けて10時間経っても解けないということになる。

最も良いのは,頭の中に解法がないとわかった時にすぐに答えを見ること。そしてその解法をしっかり覚えていくことなのである。

和田さんの本に「数学は暗記だ」というのがある。
東大レベルでも同じ。どんどん解法を覚えていくのが合格への唯一の道なのかもしれない。

さて,すぐに答えを見るやり方にはこんなメリットもある。

試験中に,うまい解法が思いつかない場合。
地道に場合分けしてやれば確実に解答できるのだが,それだと10分かかってしまう。うまいやり方でやれば5分でできる。さて,どちらをとるか。

日ごろからうまいやり方を見つけるような勉強法ばかりしていると,試験のときもそればっかりに頭が行ってしまい,時間配分を誤る可能性があるのだ。
つまり,5分でできるうまい方法を思いつくのに10分かけてしまったら,解くのに10+5=15分かかる。

一方,うまい解き方がわからないときは1分であきらめて10分かかるが地道な方法にとりかかった方が11分で解けるのである。

あるいは,さっさと次の問題にとりかかった方がよい場合もある。
つまり,見切りをつけることが上手になっていくのである。

この力は他の科目でも,もっと言えば世の中のいろいろな場面で必要な能力である。

わからない問題があって,すぐに答えを見ることに罪悪感を持つ生徒も少なくない。
そんなことはないのだと,自信を持って演習していけるようにサポートしていきたい。








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