[2011年4月22日]
脇谷の落球が話題になっている。
人間が審判をする以上,そういうことはある。
今さら言っても仕方がない。
入試の採点も人間がしているので,全くの誤審というか採点ミスがあるはずだ。
それで不合格になった人も過去にたくさんいるはず。
それはビデオカメラで再生できないので判明しないだけ。
スポーツの審判も入試の採点者もミスをしないように気を付けてやっている。しかし,人間だからミスもある。
そういうことは世の中たくさんある。
唯一の対策は少々のミスがあっても気にならないくらいの実力を持っておくことだ。
野球なら10対0で勝っていたら,あの落球くらいどーってことない。
試験なら,他の問題全部正解しておけば合格だろう。
ところで,試験の採点基準によっても大きく得点が変わってくる。
ファンブルしても,1秒以内に拾ったらアウトという基準だったら脇谷の素早い処理は絶賛されよう。
受験生の多くはこのことに気づいていない。
定期考査なら試験が返却されて採点基準を教えてくれる。
採点に疑問があれば先生に聞くことができる。
入試はそれが全くできないのだ。
受験した本人はできたつもりでも,採点基準によっては0点ということがあり得る。
最近は入試で得点開示があるから,それが如実にわかったりする。
本当に0点ということがあるのだ。
何かしら書けば点数をもらえるというものではないのである。
逆に答が間違っていても,論理が正しい場合に相当な得点が与えられることもある。
記述式の答案は本当に得点になるかどうか第三者に見てもらわねばわからない部分がある。
かと言って学校の教員に聞くときは気をつけないといけない。
その先生の採点基準と入試の採点基準は必ずしも一致しないからだ。入試の基準は公表されていないが,その感覚を持っている先生というのは意外に少ないのだ。
具体的にはこういうこと。
「記号で答えなさい」という問題に,用語を書いてしまった場合。
ほとんどの中学高校の教員は容赦なく×にして得点を与えない。
ところが,入試では用語を書いてあってもちろん漢字なども正しく書けていたらそのまま得点をもらえたりする。
問1と問2の正解が8と24であった場合
まともな入試だと問2に24と書いてあっても得点がないケースもある。
たとえば問1の答を3倍したものが問2の答だとする。
その人が問1で12と答えていたら問2は2倍した値を答えたことになる。
これだと問2を答える思考過程に誤りがあるので,問2に24と書いてあっても得点にならない。
しかし,問1で12と答えて問2で36と答えた場合,問1を3倍しているので思考は正しいから問2で得点がもらえたりするのだ。
こういった採点はめんどうなので(私に言わせれば単なる怠慢なのだが)ほとんどの中学高校の教員はやらない。採点に手間をかけてでも正しく考えることの大切さを教えるのが教師の役目だと思うのだが・・・
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