[2011年5月3日]
実は5〜6m程度の津波はしっかりと想定されていたし,住民は知っていたはずなのだ。
なのに,浸水が想定されている地域に平然と暮らしていたことが大問題なのである。最も憂慮すべき問題は,想定内であったとしても相当な被害が発生していた点である。この分だと,たとえ20mの津波を想定していても,また同じように多くの町や人が犠牲になる。すぐに逃げられるようなしくみなしに,安易に同じところに町を復興させるようなことはしない方がよいだろう。
冷たいようだが,そうやって危険とわかっている地域に「自己責任」で住んでおいて,いざ被害にあったからと言って義援金など受け取る資格はないと思うのだ。
各地をまわっていると,いたるところにこのような看板がある。
つまり,ここよりも下に住んでいたら津波に遭いますよということである。ここよりも高いところに住んでいて被害に遭ったのは確かに想定外だったわけで,行政から何らかの手当があってしかるべきだろうが,今回被災した地域は当然この想定区域内が圧倒的に多い。
ここで義援金に差をつけるなどして,行政の想定区域よりも高台に住むように誘導する方向も有効かと思う。
特に,これから東海,紀伊半島,四国の太平洋沿岸で家を建てる場合,そんな低いところに建てたら一切の義援金を受け取れないなどの「脅迫」をするくらいでないと,同じことの繰り返しになると思うのである。
にほんブログ村