[2011年5月8日]
浜岡原発も危険であるには違いないが,勝手ながら私の住む関西地方にとってはあまり危険ではない。
大切なことが今回の福島原発でもあまりにも報道されなくて呆れることがある。
それは風向き。
日本は偏西風帯にあるので,基本的には自分の住む所よりも東に位置する原発がドカンといっても大したことない。
逆に,自分の住む所の西に位置する原発には注意が必要だ。
放射性物質は風に乗って飛散していくので,国が定めているような半径何kmなんていうのは全くナンセンスだ。
風下方向なら100km離れていても十分に被ばくするし,風上なら1kmだってどーってことない。
こんなの小学生でもわかる理屈なのに,世間の人はそれを理解していないようだ。
というわけで,関西地方で最も危険な原発はというと,皆さんノーマークかもしれない島根原発。
島根でドカンといくと,関西地方にも放射性物質が降下する可能性が出てくる。
島根原発は酷いもので,敷地のすぐそばの活断層をわざと過小評価していたのだ。だから,耐震性が全く保障されていない。
もしも近くで直下型地震が起こったらそれこそ想定外の揺れに見舞われてヤバいことになりかねない。
ここの想定外は,福島の津波とは違って,想定がまずあって,想定を越える規模の活断層を見つけない努力をしてきたのだ。
全く本末転倒の想定と耐震基準。
こうなると,いくら科学者が頑張っても危険な原発がどんどん建設されていくことになる。
そういう意味では,福島の原発の立地はいい方である。
活断層的には大丈夫そうだ。
基本的な風向を考えると太平洋に放射性物質が飛散することが多いのでOKだ。
ただ,今回は爆発のあった時にやや北西方向に飛散した。
この時も,風向をすばやく感知して,その方向の住民を避難させたほうがよかった。
何度も言うが,半径何kmというのは全く意味がない。
ちなみに,私は原発には反対していない。
むしろ,つなぎエネルギーとして必要不可欠と思っている。
だからこそ,しっかりと安全性を評価してすすめて行かないといけないのにそれができていない。
原因は国民=マスコミがアホなことだ。
前回のつづきになるが,かしこい人は危険性を確率論で評価できる。
マスコミは100%安全でないとダメだと思っている。
国民はアホなマスコミを信じるので国民もアホになっている。
100%の安全なんてあるはずないのだ。
そんな都合のいい話があるはずがない。
はたらかなくても大金持ちになれますと言われて信じるようなものだ。
われわれが文明社会を生きるには,それなりのリスクが存在する。
それを十分に理解しておかないと,いざというときに機能停止してしまうのだ。
現在,被災して困っている方々は気の毒だとは思うが,まだ被災していない西日本の人はこれを教訓にして,しっかりリスクマネジメントしておくべきだろう。
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