[2011年8月19日]
何を隠そう(隠してないって!)私は気象予報士。
よく,「すごいですね。難関資格でしょ?」
などと言われる。
返事は「いやあ,それほどでも」とか「まあね」とか。
これが言いたいがために気象予報士を目指している人も多いのではと思っているくらいだ。
私は別にそれが言いたかったわけではなく,地学の専門家として気象分野の勉強をするのにちょうどよい目標となったからという理由。
実は地学といっても様々な学問の寄せ集めなのである。
大きく天文,気象,岩石,鉱物,地質,地史,地球物理などいろいろ分かれている。
もともと小さいころから天文好きだったので,一通り天文については詳しい方だと思っている。
岩石や地質については大学で学んだのでまあ一通りのことはわかっているつもり。
実は気象分野だけちゃんと勉強したことがないのである。
大学で一応気象学の単位は取得したものの,教科書を一冊読んで試験を受けただけなのだ。
実際に受験しようと思ったのは,大阪の教員をされていて気象予報士の資格を持っている方々にお話しを聞く機会があって,それなら自分も取れそうだという確信があったから。
受験申込みしてから1回目の試験までは2か月くらい。
仕事をしながらの勉強でもあるし,到底1回ではパスしないだろうから,確実に1回目に学科試験に合格して,その合格は持ち越せるので2回目で実技に合格する作戦にした。
予定通り,1回目で学科は一般知識,専門知識ともに合格。
2回目の試験まではさらに半年あるので実技にとりかかった。
市販の書籍でひととおり勉強して,過去問をしっかり解いて,まあ8割くらい取れるだろうという感じで受験。
予定通り合格。
なーんだ,すんなり合格しちゃったのねって感じである。
これにはカラクリのようなものがある。
初めに自分で感じたとおり,この資格は間違いなく取れるという感触が間違ってはいなかったのである。
つまり,世間で言われるほど難関ではない。
難関というのは合格率で判断されているのだ。
気象予報士だと5%前後だったりする。
他の難しいといわれる国家試験でも10%以上だったりする。
しかし,だまされてはいけない。
気象予報士試験は誰だって受けられるのだ。
そう,小学生でも。
話の種に記念に受験するとかもいっぱいいてる。
気象予報士試験の試験監督をすると面白いことがわかる。
容姿端麗な女子大生っぽい受験生が100人のうち20人くらい受験している。
ある試験で,試験監督していた教室にいたそれらしい女子の名前を憶えておいて,合格者名簿で探したところ,誰も合格していなかった。
小学生もいたが,もちろん不合格になっていた。
受験者数の分母が大きいから合格率が低いだけなのだ。
本気で合格しようとしている人数を分母にすると,合格率は20%くらいの感じだ。
私のように,国立大の理学部を出ている学力があればほぼ合格間違いない。
ちょっとめんどうに思ったのは気象に関する法律を覚えなきゃいけなかったことくらいだ。
だから,ちゃんと大学に入れるように勉強していれば,気象予報士には普通になれるという結論。
気象予報士になる方法は普通に学校の勉強をしっかりとしなさいというお話でした。
面白くもなんともない?
でもこれはかなり真実であると思う。
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