[2011年9月10日]
紀伊半島の豪雨はおそらく数十年に1度くらいの規模。
しかし,数百年に1度くらいのもっとすごい豪雨も今後あり得る。
グーグルとかで大量の土砂が海に流出している衛星画像が公開されている。
近大のマグロが濁った海水のせいで大量に死んだとか。
多くの人が全く間違った認識をしているのだが,侵食作用は毎日コツコツと水流が岩を削っているのではない。
今回のような何十年に1度の豪雨のときに一気にドバーっと削れて海へ流されていくのだ。
だから,地層が積もるのも同じで,豪雨の時に大量に堆積する。
土砂ダムが決壊すると危険だとかいう映像を見てもわかるように,大量の土砂が川をせき止め,決壊すると海へ流れ,一気に数十cmとか数m海底に堆積する。
1mmずつコツコツ堆積するイメージでは全くない。
チリも積もればとかいうように,少しずつの努力を称賛するために地層の堆積を例に挙げるのは実際とはそぐわない。
地震による地殻変動もそうだ。
毎日少しずつ隆起や沈降するのではない。
3月の東北のように,1000年に1度の大地震で三陸の町は1m近く沈降した。
考えて見れば当たり前で,三陸はリアス式海岸。
沈降してできる地形なのだ。
1000年に1度の地震が1回で1m沈降させるのが積み重なって10万年の間に100m沈降したと考えるのが妥当だろう。
こういうのは自然の摂理。
少しずつの変化ではなく,何十年とか何百年とか何万年とかに1回の大きなイベントで全体が決定するのだ。
これって,自然界全体にもあてはまる。
生物の進化も徐々に変化するのではなく,ある日突然変異で異なる形質のものが現れる。
キリンのクビは少しずつ長くなったのではなく,突然首の長い種が現れて生存競争で有利なので生き残って来たのだ。
人間も自然の一部であるし,自然の摂理に逆らっては無理がある。
こう考えよう。
明日から少しずつ勉強時間を増やそう。
そう。今日は1時間,明日は1時間と5分,明後日は1時間と10分というように・・・
こういうのは成功しない。
増やすなら今日1時間→明日5時間というように一気に増やさないとダメ。
中途半場に今までの生活を引きずったままだと,やがてそれらが今までの生活に引き戻すように作用する。
今まで1時間勉強と4時間ゲームしていたとする。
それが2時間勉強と3時間ゲームになる。
さらに3時間勉強と2時間ゲームになり,
4時間勉強と1時間ゲームになったらここでゲームをもっとやりたくなる。
ゲームを2時間したいパワーが勉強パワーに勝って,勉強3時間→2時間へと巻き返してくるのだ。
つまり,勉強時間を増やすという「進化」をしたければゲームを0にするということを1瞬のうちに完結してしまわないといけないのだ。
このように,勉強時間を増やすのは生活そのものを根本から変える強大な力が必要。
「地殻変動」を起こすようなパワーと決断が必要なのだ。
人生の中で10年に1度くらいはそういう決断をしたらいい。
中学生,高校生の間にその決断をした人は1ランクも2ランクも上に行ける。
今までどおり,少しずつ水流が岩の表面を削るような勉強量だと全く足りないのだと気づくべきなのだ。
世の中高生諸君には声を大にして教えてあげたい。
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