[2011年10月2日]
いつまでも原発の問題が議論されている。
核燃料の廃棄もその辺に散らばっている落ち葉も同じように議論されているが,それはまあ良いとして,処理場をどこにつくるかの議論がある。
その中で,たとえばセシウムの半減期を考えると300年でやっと1000分の1になるというのを聞いて,300年後の日本がどうなっているか想像もできないという人がいる。
だから?
想像もできないからその意見に反対なの?
よくわからない。
で,そんな未来の子孫にまでこの放射性物質の管理をさせるなんてという話になる。
で,子孫に迷惑をかけるようなことをしてはいけないと言う。
だから?
だったら今存在する放射性廃棄物をどうしろというの?
現に存在するものを,子孫に迷惑をかけたくないからどうするというの?
処理しなければそれで現在の人間に迷惑かかりっぱなし。
未来の人にも迷惑かかる。
ちゃんと処分の方法を考えて,子孫に託すしか道はないのではないか。
それを子孫に迷惑をかけない方法があるかのような発想がおかしいのである。
たとえばセシウムの半減期を早める薬が開発できるかもとでも思っているのかもしれない。
残念ながらそんな薬は絶対にできない。
もしもできたらニュートリノの超光速と同様,物理学がひっくり返る。
子孫に管理してもらうという選択を人類はすでにしてしまったのだ。
これは事実であり,過去にもどれないのだから覆せない。
その前提からはずれるような発言をする人を議論する場に入れてはいけないと思うのだが,TV局はよくそういうアホな人間を混ぜて番組を作る。
アホな庶民の代表的意見を入れようという意図があるのだろうが,このような人類の将来という大切な議論にはアホは必要ない。
専門的にちゃんとわかっている人たちだけでしっかりと方法を考えた方がいいに決まっているのだ。
よくわからない庶民が不安な気持ちになるのはマスコミが不安を煽りすぎだからだ。
専門家がしっかりと管理しているので大丈夫だと教えてあげたらよいし,そうしない限り処理場はどこにも建設できない。
結局処理できませんという最悪の方向に進んでいるような気がする。
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