[2011年10月7日]
アップルの前のCEO=ジョブズ氏が亡くなった。
56歳とは若すぎる。
あれくらい賢い人は,80歳になってもまだまだ凡人より賢いので人類は非常に惜しい人を失ったといえる。
iPod iPadなど,今までにない発想で次々にヒットさせたのは,既成概念に囚われない頭があったからだ。
ユニークな発想力があったわけだが,日本語でユニークというのとは少し意味が異なる。
日本人にユニークな人と言われると,「変わった人,奇人変人」みたいなニュアンスがある。
へたすると「常識を知らないアホな奴」というレッテルを貼られる。
一方,あちらの国ではユニークは最大級の褒め言葉だ。
まさにジョブズ氏のような方こそがユニークなのだ。
だれもマネのできない新しいものを持っているのがユニークなので,みんなユニークな人間になろうと努力しているのがあちらの国なのだ。
ノーベル賞も最もユニークな研究成果に贈られるのだ。
それらの方々と比べるのもあれだが,私はずーっとユニークでありたいと思って生きてきた。
今の仕事もかなりユニークなことをしているつもりだが,そうでなくては人生が面白くないのではないか。
昔から伝統的になされてきたことを守るのも大切だが,新しいことをする人間も必要だろう。
そこで,これからもっとユニークな発想ができる人材を育てたいというのが教育に携わっている理由でもある。
私自身がユニークであれば生徒もそこからユニークとは何かを学べると思うのだ。
決して日本人が思うような変なユニークでなく,世の中の役に立つようなユニークな人間になってもらえたらと思う。
私が彼らに何をしているかというと,一見矛盾しているようだが,既成の学問をしっかり勉強するようにさせている。
今までの人類が築いてきた学問を勉強しないと,何がユニークであるかが見えて来ないからである。
過去に卓越した発想力で成果を出した人が学校の勉強の中にたくさん出てくる。
学術論文を書く時も必ずprevious workの精査をする。
誰かが既に研究していたら,それは二番煎じになってしまうからだ。へたすると盗作と言われかねない。
既に研究されたことをしっかり学ぶことが第一歩なのだ。
そういう意味で大学入試のような試験は非常に効果的である。
教科書に載っていることはすべてprevious workなので,それらをしっかり勉強する力がないようでは大学でユニークな研究などできるはずがないから。
今,いつも考えているのは,iPadなどを授業にうまく使えたらいいなということ。
とりあえず予備校の映像授業などをiPadで見ることができるように考えている。
ネットブックでもいいのだが,やはりiPadの方が何かと発展性があるように思う。
とにかく生徒がもっと賢くなるように,既成概念にとらわれないで最新のものをうまく導入していきたいと思っている。
世界中でiPadを利用して賢い人間が量産されるようになったらジョブズさんも本望だろうと思うし。
ご冥福をお祈りします。
アーメン。
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