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尾崎塾
富田教室

[2011年10月9日]

逆算する能力

センター試験まで,気づいたら100日を切っていた。

ちょうど出願時期なので,前にも書いたが社会科の選択などで失敗しないように。

受験勉強というのは試験の日があらかじめわかっているのだから,そこから逆算して学習計画を立てないといけない。
問題集の1ページ目からコツコツやるのはいいが,丁寧にやっていくと試験前日になっても3分の1しかできませんでしたということになりかねない。
私ならそんなやり方は絶対にしない。
当日までにやると決めた問題集を3周する。
3か月あるから1か月で1周という計画にもしない。
1か月半で1周する。
90問ある問題集なら,1日に2問のペースでやっていくと45日で1周できる。
2周目は1周目にできなかった問題,再チェックしたい問題にしるしをつけておき,それのみやる。
60問あるとすると,1日2問のペースで1か月かけてやる。
残り2週間は,全問をもう1度やる。
1周目2周目にできた問題も,念のために5分でいいから確認する。
実はここが最も重要。
できるはずの問題を当日にできないことがあるのだ。
だから,念には念を入れて,基本中の基本の部分を直前期には入念にチェック。
最終段階でもできない不安のある問題が10問くらい残るかもしれない。
しかし,それを頑張ってやるよりは,基本問題を100%できるように確認する方が1億倍良い。
実は入試では難問で差はつかないからだ。
難問はみんなできないし,できる人は非常に優秀でぶっちぎりで合格するか,あるいはその問題に時間をかけすぎて他の問題でケアレスミスをして不合格になるかのどちらかだろう。
つまり,入試で難問に手をつける必要は,普通はないのだ。
それよりも確実にできることをやる。

入試とはそういうものだから,そこから普段の勉強を組み立てないと成功しない。

世の中,入試だけでなくこのように考えてやらないと失敗することって多いものだ。
だから入試を潜り抜けた人は世の中で活躍できるのだと思う。

英語の勉強の仕方も実は逆算なのだと思う。
いくら文法を勉強しても英語ができるようにはならない。
まず,実際にどのように使われるかを知ることなのだ。
そもそも文法は理由を後からつけたものだ。
我々が普段,日本語の文法を全く意識せずに日本語を使っているように,英米の人も文法を意識せずに使っている。
基本は,こういう時はこう言う,こうは言わないという例をたくさん知っているかどうかに尽きる。

昨日の生徒の英作
この近くにバス停があります。→There is a near bus stop here.

そこにnearは来ないだろうと思うが,生徒にはわからない。
near bus stopと聞くとたいへん違和感があるが,その生徒は違和感を持っていないのだ。

違和感を持つには正しい語順の英語を何度も何度も体に擦り込まないといけない。
それには多く時間がかかる。
だから今のうちから時間をかけて繰り返しやらないといけない。
これも逆算の発想だろう。

ちなみに,なぜ勉強するかという問いは逆算の到達点をどこに設定するかという問題。
けっして高校や大学の入試合格を到達点にしたりはしない。
私の設定している到達点は「あなたの幸せ」だ。
幸せになるために勉強するのだから悪い話ではない。
明るい未来から逆算して勉強する諸君を応援するのが私の仕事だと心得ている。



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