[2011年10月24日]
長年にわたって信じていたことが違うと言われてもにわかには・・・
黒潮って南から流れてきて,九州のところで枝分かれして対馬海流になって日本海に流れ込んでいると思っていませんか?
実はコレ,全くウソです。
でも地図帳にもそう書いてあると反論されそうですが,その地図帳が間違っているのだから仕方ない。
うそだと思うなら,九州の西側の海にブイを浮かべて流れの方向を見たらいい。
南へ流れるときもあるくらいだ。
全くつながってないと言ってよいと思う。
で,困ったことに,センター地学の過去問の選択肢に,上記の内容が正文として載っている。
さらに,そもそも黒潮が暖流だというが,皆が思っているような暖流=暖かい水の流れとは様子が違っていることも見逃せない。
つまり,たとえば和歌山から太平洋の真ん中に向かって水温を測っていくと,黒潮の流れているところで水温が高くなって,黒潮を過ぎるとまた冷たくなるように皆さん思っているはず。
実はコレもウソです。
実際はそんなことはないのだ。
黒潮のところで温度は上昇するが,さらにずーっと行っても高温のままだ。
黒潮は高温の海水の周りをまわっている海流であって,暖かい水がそこだけ帯のように流れているのではないのだ。
これもセンター過去問に微妙な表現があって困っている。
本当のことを生徒に教えて,また微妙に間違った選択肢があったらかえって誤答するようなことになりかねない。
真実をとるか,ウソも方便で済ますか。
難しいところだ。
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