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尾崎塾
富田教室

[2011年11月12日]

何を売るか

今日は保険屋さんが来た。

私は保険に入らないのを基本としている。
世の中,契約上どうしても入らないといけない場合があったりする。
付き合いというのもある。
なので,基本どおりにいつもいくとは限らないが。

たとえば生命保険の場合,死んだあとで私がお金をもらえるわけではない。
死んだあとの家族とかが路頭に迷わないように保険に入る人が多いのだと思うが,それなら死んでも大丈夫なようにしておけばいいのだ。
今私が死んでもたぶんウチの家族は生きていける。
大金を残すわけではない。
気合いでなんとかしろというのが私の遺言。
というわけで私が生命保険に入る理由はないのである。

ところが,ウチの塾はまだそんな段階ではないが,将来社員講師を雇うようなことになったら,経営者としての責任を果たさないといけない。
自分の家族には「あとは適当に生きていけ」と言えても,他人の人生を危うくするのはどうかと思う。(普通,逆に思う人もいるかもしれないが・・・)
で,保険に入ることを検討したりする。

幸い,小学校以来の親友が生保会社にいて,信頼できる人を紹介してくれて,その方が今日来られたという話。

そもそも保険屋という商売は何を売っているのか。
命を売ってくれるわけではないので,保険に入ったからといって長生きするのではない。
実は「安心」を売っているのだ。
もしも何かあったときに安心というやつ。
それを売るために顧客の不安を煽るという手法がある。
こんなに酷い場合もありますとかいろいろ言われて不安にされて,入らなくてもよい保険に無理やり入らせるようなことが多くありそうだ。
そういうのは大嫌いだ。

実は,塾も同じなのでよくわかる。
塾も「安心」を売っているのだ。
将来が不安だから今勉強しておくことで何らかの安心を得たいと思うのは当然だろう。
そこで多くの塾はこのままでは大変ですからこの講座も取ったほうがいいとかいろいろ不安を煽る。
取らなくてもいい授業を取らされる事例は多くありそうだ。
そういうのは大嫌い。

しかし,今日来られた方は親友が紹介してくれただけあって,気持ちよく話を聞くことができた。
同じ「安心」を買うにしてもそれとセットで過剰な「不安」を背負わされてはプラスマイナス相殺されてしまう。

塾で「絶対に合格させます」とかいうのはどうかと思う。
それでは「安心」を売っているのではなく「保証」を売っていることになる。
そんな保証ができるはずがないのだが・・・

というわけで,ウチの塾に通うことで「安心」と思っていただけるように今までどおり努力していくのみ。




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