[2011年11月21日]
昨日,紅葉前線が南下中と書いた。
前線つながりでもう一つ。
あまり知られていない「火山前線」について。
いや,驚かないで欲しい。
寒冷前線が雨を降らせるイメージで,火山前線が通過して来ると考えればちょっと怖い。
火山前線は我々の一生涯の中では不動のものだ。
たとえば東北地方の太平洋岸には火山がなく,内陸のある場所以西にしか火山が発生しない。
これは寒冷前線以西にしか雨が降っていないのと似ているので火山前線という。
名付けたのは我が師=杉村新さん。
プレートが西へ沈み込み,ある深さより深い場所でマグマが発生し,前線より西側に火山ができる。
で,海溝が弧状なのでそれに伴って前線も弧状になる。
そうやって日本列島が弧状列島となっている。
なるほど。
で,そもそも,どうして海溝が弧状なのか。
これはプレートが地球を覆っている板だということをもう一度ちゃんと把握しないといけない。
地球を覆っているのだから,プレートというのは下敷きのような平らな板ではない。
いわば卵の殻のような湾曲した立体。
だから,そのプレートが地下にもぐり込むためには工夫が必要なのだ。
ピンポン玉をへこませたことがあるだろう?
へこんだ殻は縁が弧状になっているではないか。
そう,地球でいうとへこませたところこそプレートが地下にもぐりこんでいる部分に相当する。
つまり,海溝が弧状になっているのはプレートが球殻の一部である証拠でもあるのだ。
その結果,日本列島が弧状になっているというわけ。
納得していただけただろうか?
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