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尾崎塾
富田教室

[2011年12月4日]

早く楽になりたい症候群

受験指導の難敵を紹介しよう。
受験はコレとの戦いと言って過言ではない。

大学入試では

症例1 絶対に国公立大に行きたいと言いながら念のために私学を受けておく。

  たいていは私学に合格するとそれ以上は頑張れない。
  その私学は悪い大学ではないから。
  今からさらに頑張らなくてもそこでよいではないか。
  
症例2 関関同立と言いながら念のために産近甲龍を受けておく。

  世間は関関同立が良いというが,そんなにいいの?
  産近甲龍も立派な大学だし,そこで頑張ればいいだろう。 

症例3 一般入試で受験すると言いながら念のために推薦入試で合格を確保しておく。

  一般入試で合格できる保証はないし,年内に合格を確保しておこう。
  正月がゆっくり過ごせるしね。
  正月って三が日だけじゃなかったの?
  おいおい,1月全部ゆっくり過ごしちゃった!
  まあいいや,推薦で合格したところに払った入学金も無駄にしたくないしなあ。


高校入試では

症例4 後期入試が本命でありながら前期入試を受けておく。

  前期入試,倍率高いけど,ダメ元で受けてみようか。
  ひょっとしたら何かの間違いで合格するかもしれない。
  合格したら後期に向けて勉強している奴をしり目に遊べるなあ〜

症例5 公立志望と言っていたのに私立専願にする。

  公立高校は3月に入試。
  私立は2月に入試。
  私立専願だと2月に決定する。
  3月入試を受ける奴をしり目に遊べるなあ〜
  それに私立は専願の方が合格しやすいらしい。
  私立の授業料も無償らしいので私立専願で決まりやね!

これらの例のように考える人が急増中。
大学入試で国公立の2次試験,特に後期入試は3月12日。
逆にそこまでフルスロットルで頑張れる受験生がいたら,それだけで合格できそうだが。
上位を目指そうとすればするほど,早く楽にはなれない。
早く楽になろうとした瞬間に資格を失うのだと思う。
てっとり早い方法を好む考え方は上位に行くのと正反対の方向性なのだ。
受験科目を減らす方向性も同じこと。
楽になるのは勉強しないということなのだから,上位に行けないのは自明の理。
こんなカンタンなことがわからなくなるのが受験というものの怖さかも。

ちなみに,一番早く楽になりたいと願っているのが生徒の保護者だったりする。
残念ながらほとんどの保護者は自分が最大のブレーキをかけていることに気づいていない。


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