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尾崎塾
富田教室

[2011年12月6日]

受験勉強は暗記である

かつて「数学は暗記科目ではない」という誤解があった。

数学だけでなく,全教科共通の誤解。
「暗記=詰め込み教育=悪」

ここから「ゆとり」教育が生まれた。

私が中高生だった頃,そういう風潮は確かにあった。
私もそのように洗脳されていたのかもしれない。
その証拠に,私は数学が苦手だと思っていた。
解き方を覚えないと解けないからだ。
暗記せずに解き方を考えるなんて夢のまた夢。
そんなにかしこい頭はないとわかっていたので解法を覚えた。
試験の点数は良かった。
しかし,暗記するのは本道ではないと信じ込まされていた。
だから点数は良くても苦手意識があった。
これは高校に入るとさらに顕著になった。
ますます解法を覚えておかないと手もつけられない。
微積になると覚えることが多すぎて覚えきれない。
困った。

しかし,何とか大学入試はクリアした。
解法を覚えて,解ける問題を増やす方法で,少なくとも国立大学に現役で入ることを可能にした。

大学に入ると,本末転倒であるが本業をテニスにしていたので数学の勉強に充てる時間がなくなった。
暗記には繰り返す時間が必要だ。
大学の数学は全くできなくなった。

学校に就職して,ふと気づいた。
その学校の生徒と比べたら自分はかなり優秀だったと。
つまり,ほとんどの生徒は理系であれ文系であれ,数学の基本公式も覚えていない。
当然基本解法は全く覚えていない。
おまけにケアレスミスだらけ。

そりゃできるはずない。

考えてみれば,数学はまずは暗記なのだ。
普通の人の場合は九九を暗記している。
この暗記なしに数学をやるのは厳しい。
7×8を7+7+7+7+7+7+7+7+7・・・何回たすの?
掛け算のかわりに足し算でもできるが時間がかかるしミスも発生しやすい。
インド式は最高のツールになる。

そのうちこんな本がベストセラーになった。
「数学は暗記だ」和田秀樹著

少なくとも受験数学は暗記重視でOKということだろう。

最も暗記と無縁に思われる数学において,暗記が最重要なのだ。
他の科目はもちろん暗記事項が山ほどある。

要するに勉強=暗記なのだ。
しかも人間の頭は繰り返さないと覚えられない。
したがって,過去に出題されて今後も出題されるであろう問題の解法を繰り返し時間をかけて覚えていくのが受験勉強なのである。

受験までの日数がそろそろカウントダウンされる今日このごろ。
ここから逃げるように何かてっとり早い方法を探しても見つかるはずがない。
受験生はジタバタせず,地道に解ける問題を増やしていくしかないと心得て頑張って欲しい。


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