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尾崎塾
富田教室

[2011年12月7日]

私立高校定員の真実

大阪私立中学校高等学校連合会(大阪中高連)は6日、来春の高校入試で外部募集を行う私立高92校のうち、収容人数に余裕がある69校で計2439人の増員を行うと発表した。(YOMIURI ONLINE)

私学が人気になりそうなので,教育委員会が要請してこうなった。

おかしな条件付きなので笑ってしまった。

今回の増員分は入試倍率に「含めない」という条件。

定員200人の学校に220人受験したら,その学校の倍率は1.1倍になるが,240人の定員にすると全員合格するから1.0倍。
というか,定員割れになる。
定員割れ=不人気校のレッテル
なので,それを嫌って,定員を増やすけど倍率に入れないという「裏ワザ」

統計とかの意味がない。

3年連続して定員割れすると廃校になるから,それを嫌った公立高校の分が私立にまわった。
私立も定員割れが嫌なので裏ワザで対応。

そもそも定員が200名と言っていても,その学校にそこそこ優秀な240人が受験したら,240人合格だってさせているのだ。
私立高校の定員なんて元々あってないようなものなのだ。
それをわざわざ増員したと表に出すのが滑稽である。
さすがに定員の2倍も来られては教室が足りなくなるが,10%くらいなら教室に詰め込めばなんとかなるのだ。

これは私立高校だけでなく,私立の大学でもよくやっていた。
やっていたと過去形なのは,今はあまり学生が集まっていないから。

そういうわけなので,倍率とか定員とかの操作できる怪しい数字に振り回されないように気をつけよう。


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