[2012年1月19日]
今年のセンター地学の平均点は70点近い(中間発表)。
カンタンな問題は誰も間違えないので高いわけだ。
難しそうな問題も2択くらいには絞れるので,あとは運まかせでもそこそこ得点できる。
各予備校の難易予想はどこも大ハズレ!
ほとんどがやや難化としていて駿台だけが昨年並としていた。
フタを開けたら易化でした。
できないのなら予想をやめたらいいのに。
ちなみに私は今回の得点予想などに関与していません。
実際関与していても難易はわからないでしょう。
解いてみて簡単になったとも難しくなったとも思わなかったし。
さて,第4問解説です。
第4問
問1:大気上空では気圧傾度力と転向力(コリオリの力)がつり合って地衡風と呼ばれる風が吹く。
地表付近では摩擦力の影響で低圧側に向かって吹く。
問2:前線Fは温暖前線であるから,その前方(東側)で雨が降る。雲の高度が巻雲→高層雲→乱層雲と低くなってきておだやかな雨が降る。気温はやや上昇する。これもほぼ中学生レベルの問題で,正解は?。
問3:等圧線の間隔が込んでいる北海道地方の風が強いと判断する。正解は?。
問4:受験生が最も苦手とする大気の安定性の問題。地点Aの大気は高度5000mで気温差が20−(−20)=40℃であるから平均すると100mあたり0.8℃の気温減率である。乾燥した空気は100mあたり1℃の割合で気温が低下し,飽和した湿潤空気は100mで0.5℃の低下であることを記憶していれば,地点Aの大気はその両者の間の低下率だとわかる。上昇した空気が周囲の気温より低いと安定で高いと不安定である。したがって,地点Aは乾燥空気では安定で湿潤空気では不安定となる。湿潤という条件のときだけ不安定なので条件付き不安定となっている。また,背の高い積乱雲の上部はもちろん氷点下であり,大きな氷晶が成長する。それが落下して来る途中で融けて大粒の雨となる。これを冷たい雨という。正解は?。
問5:海洋表層は波風によって攪拌されていて比較的高温だが,深層は2〜3℃とかなり冷たい。深くなるにつれて急激に水温が低下する部分を主水温躍層という。高緯度地方では凍結や冷却によって重い海水が作られ,それが沈み込んで世界中を循環する。また海洋表層の流れは風によってつくられる。低緯度では貿易風の影響で東から西への流れ,中緯度では偏西風の影響で西から東への流れが生じて,大洋を循環する環流が生じる。正解は?。
問6:高温の海水は低緯度のCとDの間でつくられて,Cへ集まるのでCが高温。低温の海水は緯度の高いAとBの間でつくられて,Bへ集まるのでBが低温。よって?が正解。
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