[2012年2月20日]
岩手県内の公立学校で2010年度に発覚したいじめのうち、学級担任が発見した割合が1割にとどまっていることが、県問題行動調査で分かった。(読売)
新聞の記事というのは,全く現場の様子がわからずに,こういう数値だけ見て書くものだから,読者は相当気を付けないといけない。
この記事で岩手県の教員の質が悪いような印象を持った人がいたら,先生方が気の毒である。
いじめは発覚した件よりも潜在していることの方が圧倒的に多い。
発覚したのはよほどひどい場合であって,担任が気づいている場合がほとんどだ。
気づいていて対応している,あるいは考えている間に本人や保護者が訴えたことによって発覚だとしているだけ。
実際は本当に担任も気づかないいじめの方がこの記事で扱った発覚件数の何10倍もあるだろう。
おそらく岩手県の先生方にも有能な方が多く,実はひどいいじめに至らないうちに対応して,それこそ発覚に至らないようにされているわけで,そういったことは数値に出てこない。
一方で現在も大人に気づかれないまま日々いじめが行われているのだ。
その数は何万という単位だろう。
だから,この記事で1割が云々というのは全く何を表しているのか意味がないといえる。
くりかえすが,記事に出た件数は全体のわずか数%であって,その1割がどうのこうの議論するのは全体ごくわずかの話なのだ。
日本の教育を最も乱しているのはマスコミであろう。
真実を見抜く眼を読者は持たないといけない。
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