[2012年2月24日]
いつも思うが,公立高校の入試問題は非常に良問ぞろい。
手間と時間をかけて造詣の深い先生が作問されているのがわかる。
生徒によっては何年もかけて,何千時間もかけて培った学力が,当日の不備な問題によってしっかりと測られないのではかわいそうだろう。
しかし,そんな心配は無用だ。
一朝一夕にはつかない学力をしっかりと測ることができるようになっている。
たまたま前日にちらっと見た問題と同じ問題で,答えを覚えていたから書けたという生徒と,ずーっと学力を構築してきて,当日にちょっとした勘違いをした生徒と,どちらが優秀かは明白だ。
だから前者のような場合にはほとんど点数がなく,後者の生徒は点数がとれるように作問されている。
たとえば理科では単に答えを覚えていたら書けるというものではなく,問題文をしっかりと「読解」しないと何を答えてよいかわからないようにしてある。
数学にしても,最初の計算問題は別にして,題意把握ができないと話にならないようになっている。
英語Bは気象ネタだった。
うろこ雲は巻積雲のことで,温暖前線が近づくと巻積雲(うろこ雲)→高積雲→乱層雲と雲の高さが低くなって雨が降るという理科の内容を知っていたら読みやすい!
英語の問題ではあるが,科目を越えた総合力がある方が有利であることは間違いない。
さらに文理科の国語は陽子や中性子を構成するクォークについて。
興味深く読めた生徒とそうでない生徒で差が出るのではないか。
実力のある生徒には手がつけられて,そうでなければ全く何をしていいかわからない問題が多いように思う。
ちゃんと努力してきた人が報われる試験だ。
たまたま当日に運が良かった人が合格するのではないのだ。
このような入試を続けていって欲しいものだ。
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