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尾崎塾
富田教室

[2012年4月22日]

入試での満点はめったにない。

大リーグ・ホワイトソックスのハンバー投手が21日、マリナーズ戦で史上21人目の完全試合を達成した。(朝日)

たとえると京大の入試で満点とったみたいな?

よく受験報告で5完だったとかいうのを聞くが,完答はしていても満点もらえているかはわからない。
思わぬところで減点されているかもしれない。
野球なら最後の1人でドキドキするだろうが,入試でこの最後の1問を解けば満点だと緊張することはないだろう。
そもそも京大合格者クラスになると,満点をとってもおかしくない連中がたくさんいる。
しかし実際に満点なのは非常に少ないのではないか。

先週,駿台の米村先生が講師室で面白いことをおっしゃっていた。
米村先生は駿台生からは神と称される数学のトップ講師だ。
師によると「今年の京大入試で,問1の(2)を間違いまくっていた。」とのこと。
問題を見ると,教科書の練習問題でやる程度の部分積分でなんとかなりそう。
「サービス問題なのに・・・」と嘆いておられた。
駿台くらいになると普段の授業ではもっと難しい問題をきっちり演習している。
だから,このくらいの簡単な問題になるとかえって手がつけられない?
いやいや,そんなことはない。
簡単な問題はやはり簡単なのである。
ではどういうことか。
実は(2)だけ単独で出題されたら9割の生徒ができるだろうが,実際は3割くらいの生徒しか解けなかったという。
米村先生の分析によると,原因は(1)にあったのだ。
通常は(2)の問題は(1)を利用して解くのが多い。
この問題も(2)が(1)と同じような「雰囲気」の問題なのだ。
だから,多くの受験生は(1)を利用して(2)を解きに行く。
すると解けないのだ。
受験生の先入観を逆手にとった「良問」?
あるいはそういう受験慣れに対する警鐘ともいえる問題であった。

このように,実際の入試では独特の緊張感もあり,普段なら簡単に解けるような問題でもできなかったりする。
満点をとるのは実際は非常に難しいものなのである。



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