[2012年5月12日]
橋下市長が女性記者とバトルしていた。
バトルというより記者の力量が低すぎて話にならない状態。
圧倒的に勉強不足の記者が折れることをせずに食ってかかるものだから橋本市長も対応せざるをえない。
H「じゃあ聞きますが,それは誰が誰に対して命令することなんですか?」
記者: 別の質問でごまかす
H「ちゃんと答えなさいよ。誰が誰に対して命令するんですか?」
記者: さらにごまかす
H「そんなことも知らなかったら質問できるはずないでしょう。」
記者:「知っていますよ。答える必要ないです。」
H「じゃあ私も答えません。」
などなど30分近くも無駄に会見時間をつぶしたようだ。
で,けっきょく記者は命令の主体者を全く知らなかったというわけ。
だいたいはじめの言い方で知らないのをごまかしているのが丸わかり。
こういうのは学校でもよくあることだ。
「宿題やったけど家に忘れてきました」
と口調がよく似ている。
でも最後のセリフが最高だった。
記者:「今日はこれくらいにしといてあげます。」
現場にいた全員が「オマエは池乃めだかかー!」とツッコんだに違いない。
さて,ここから本題。
学校や塾で生徒が先生に質問するのは非常に難しいものだ。
冒頭の記者のように厚顔無恥な人間は世の中にめずらしい。
通常は自分の力量のなさに気づいているので質問する資格がないと考えるのだ。
実際に学校で先生に,
「こんなこともわからないのか!」
とか,
「前の授業で教えただろ!」
とか言われているのを見聞きしたことがあるに違いない。
あるいは橋下風の先生に,
「この○○を説明してみろ」
と答えられない質問されて困ってしまう可能性もある。
記者の質問と同じで,質問するにはある程度の下調べと勉強が欠かせないのだ。
質問する=怒られる
こういう図式が生徒の頭にはかなりある。
ところが,それでも質問する生徒がいる。
どういう生徒かというと,
怒られないで平和な状態<理解できて得られる幸せ
という考えの生徒。
学力向上の意識の高い生徒なのだ。
普通の生徒は,
質問したい気持ち<怒られる恐怖
怒られるのが嫌だから質問したいけどやめておくのだ。
したがって,質問というのはある程度学力があって,向上心の強い生徒しかできない。
そこで,親御さんは考える。
”塾なら気軽に質問できるかも!”
その結果,個別指導の塾が大流行になっているのだ。
しかし,個別指導の塾からウチの塾に来られた方の話を総合すると,それは必ずしも親御さんの期待通りにはなっていないようなのだ。
その質問に答える先生は全く素人の大学生。
そりゃ質問には答えるだろうが,答えを言っておしまいではダメだろう。
指導のプロは質問を聞いて,その生徒に何が不足していてその質問をしたのか瞬時に分析する。で,今何をできるようにさせようか考えてからどう答えるかを瞬時に決める。そういうスキルはかなり高度なもので,東大や京大生だからできるというものではない。
世の中にはたくさん塾があるが,ちゃんと指導できる講師って塾に1人いるかどうかだろう。
それでウチの塾の話だが,質問してくれたらたぶんきっちりと対応できると思う。
しかし,質問しなくて済むようにしてある。
それは演習の様子や書いてある内容で生徒がわからない部分を見抜く力がこちらにあるからだ。
実は何でもかんでもすぐに聞くようだと思考するという肝心な部分が育たないということがある。
さらに根本的に大切なのが,わからない状態でもやれる力だったりする。
勉強というのはちゃんと理解して積み残しのないようにしながらやるように世間では思われている。
たしかに順番に力をつけていかねばならない部分もあるが,それを完璧にやろうとしすぎてもいけない。
特に中学高校の内容というのは,はじめはとっつきにくいが慣れれば簡単というモノも多いのだ。
そのとっつきにくい時に時間をかけて完璧な理解をしようとしても,本人には具体的なイメージがまだないのでわけがわからない。
だから,よくわからなくても具体的にこういう問題が解けるようにするためのツールなのだともっていく方が正しい理解につながったりする。わからなくてもどんどん問題を解いて,「経験値」を増やさないと理解できないことが多いのだ。
そういう要領でどんどん演習していく生徒は,やっているうちに「だんだんわかってきた」となる。あとはやればやるほど学力が上がっていく。その要領をつかんでしまえばいいのだ。
結局,わからないことを一つ一つ質問して解消していくという方策は一見理にかなっているようだが現実的ではない。
わからなくても勉強をしていくとやがてわかる日が来ると信じて継続できる力が大切なのである。
勉強を教えてもらうものと考えず,やっているうちに身に付くものと発想を変えないと学力がつかない。
教えてもらってもわからない→学校の先生が悪い→塾で教えてもらう→教えてもらってもわからない→塾の先生が悪い→他の先生に変えて教えてもらう→教えてもらってもわからない→他の塾に変えて先生に教えてもらう→教えてもらってもわからない→その塾もやめて他の塾の先生に・・・・
それで多くの個別塾にいつも生徒があふれかえっているのだ。
さて,今日の順位は?
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