パソコン版を見る

尾崎塾
富田教室

[2012年5月14日]

学力差を決定づけるのは語彙力だという話

昨日,ある勉強会で幼児教育の専門家=石川幸夫氏の話を聞くことができた。

小学校1年生の評定1〜5の児童の語彙数を調べると,

5・・・7000語

1・・・2000語

とのこと。

これだけ差があったら授業をすればするほど差が広がる。
先生の話が全くわからない子とよくわかる子の差は大きい。
早生まれかどうかの差も大きいだろう。

もっと驚く話は評定3の生徒の語彙数。
普通に考えたら2000と7000の間なので4500前後?
と思ったら大間違い。
なんと,

5・・・7000語
3・・・3000語
1・・・2000語

とのこと。

ン?と思う。

たぶん評定4でも4000語とかだろう。
つまりよくできる子はめずらしく語彙力が豊富で,普通の子はできる子の半分しか言葉を知らないのだ。

小学校の先生はそういうことに気づいているのだろうか?

それで学校の勉強が全く分からなくなった子が塾に来る。
塾で基本問題をやらせようにもそのレベルにも達していない。
そこで石川先生の塾では徹底的に言葉の訓練からはじめるそうな。

この話は中高生を見ているウチの塾でも同じである。
学力が低いとか苦手な生徒は用語を知らないのである。
たくさん問題を解いているうちにできるようになるのは,言葉に慣れてくるからに他ならない。
国語や英語はもちろんだが,理科や数学も実は語彙力が学力を決めている。
たとえば「点と直線の距離」を求める時に,
「点」「直線」「距離」
の3つの言葉の意味を知っていないといけない。
これを読んで「なるほど」と思った人は学力が高い。
「えっ?そんな言葉も知らないの?」と思った人はよく考えて欲しい。
「点」という言葉の定義が言えますか?
なんとなくわかったつもりの言葉が正確な理解を妨げているという場合が結構ある。

学校や塾で「あっ,それ知ってる!」とか言って,先生の話をちゃんと聞かない生徒=学力が低い。
知っているつもりでも先生の話を聞いて常に用語の使い方の確認をしている生徒はどんどん学力が高くなっていくのである。


にほんブログ村 科学ブログ 地学・地球科学へ
にほんブログ村

にほんブログ村 受験ブログ 受験塾・進学塾へ
にほんブログ村