[2012年5月27日]
先日かしこい人が正答率25%になる問題を作ってみたが,たしかに問題文はおかしな表現だ。
適当という言葉は「適切」という意味と「いいかげん」という意味があって,その「いいかげん」も「良いかげん」と「でたらめ」という意味に解釈できたりする。
設問の意図は最もランダムに選んでみなさいという意図なので,25%の正答率になる予定。
変な問題だが,実際の問題でも「そう解釈しないと解けない」ような問題も存在する。
そのように解釈しないと解けないならそのように解釈できる人がかしこい受験生なのだ。
それもそうだが,その前段階として解けないで困っている生徒の多くが問題文をちゃんと読んでいない。
だから先日のような変な問題を作ってみたくなったわけ。
世の中の先生が質問を受けた後で言うセリフで最も多いのはコレではないか。
「ちゃんと問題を読もうね。」
試験の採点をしてると,本当に笑い話のような答案を見つけることがある。
解答欄を間違えたのではないかと思えるような珍答。
たとえば仕事率を求める問題で正解が30ワットだとしよう。
解答欄には30の他に25とか15とかの誤答が混ざっている。
その中に,
「いえる。」
という答案が・・・。
問題文:「この装置の仕事率は何ワットであるといえるか。」
このような例は極端だが,実は問題文を読まないことによる差は試験の時間だけでなく日々拡大している。
この差が学力差の本質だといっても過言ではない。
試験勉強で,問題演習をする正しいやり方。
1周目は普通にやる。
できなかった問題を再度やる。(2周目)
2周目にできなかった問題をやる。(3周目)
できない問題がなくなったら,もう一度全部やる。
この繰り返し何周もやるのを半数以上の生徒がやっていない。
さらに,2〜3回やる生徒も最後の全部やるところまではやらない。
さらにさらに,上記のことを全部やったとしても大きな差がつくのが「問題文を読む」ということなのだ。
どういうことかというと,2周目や3周目になると,1度解いた問題なので,問題を読まずにやってしまう生徒がほとんどなのだ。
最近解いた問題なので(へたすると数時間前や数十分前),問題文を読まずに解き直しをする。
これではダメなのだ。
答を覚えているかどうかの確認をするのではなく,問題を解けるかどうかの確認をしないといけないのである。
2周目3周目であっても,あたかも全く初めてその問題を見るかのように問題文を丁寧に読んで解かないといけない。そうすると,実際の試験でも題意をしっかり把握できるようになる。
問題:「タラちゃんのお兄ちゃんの名前は?」
よくある誤答:「カツオ」
正解:「タラちゃんは一人っ子」
問題を読むということは,「お兄ちゃん」と「おじちゃん」の区別をして題意を把握すること。
試験では「お姉ちゃん」になるかもしれないと思って読むこと。
「タラちゃん」が「ワカメちゃん」になるかもしれないと思って読むこと。
いろんな想定をして読むことを繰り返していると,どんな出題をされても対応できるようになる。
要するにサザエさんの家族関係を完璧に頭に入れていても,問題をよく読まないと勘違いして誤答してしまう可能性がある。
せっかく勉強しても題意をしっかりとわかって答えないと点数にならないのだから,そこにもっと注意を払って日々の勉強をすべきなのである。
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ちなみに OK OK OK − 1
と書くとサザエさんのエンディングテーマになるらしい。