[2012年6月17日]
府教委は15日、前期入試の改定を軸とする13年度公立高校入試の選抜方針を発表した。(毎日)
これまで後期入試のみ実施していた全日制普通科も原則2学級80人を前期で募集する。
入試科目も(1)国英数3教科の学力検査と(2)小論文や面接など学校の特色に応じた選抜の組み合わせに統一する。
この意味というか意図,わかりますか?
さらに,記事によると,
中西正人教育長はこの日の会見で、「早く進路を決めたいという受験者の声に応えると同時に、分かりやすい選抜制度を目指した」と説明した。
だとさ。
まず,入試制度がここ数年コロコロ変わって,それがわかりにくいという点を考えて欲しい。
教育長って頭が悪くてもなれるのか,頭の悪い委員ばかりそろっているのか知らないが,とにかく頭の悪い変更だ。
そもそも,「早く進路を決めたい受験者の声に応える」の意味がわからない。
昨今は大量に私学に受験生が流れている。一説によると,その流れの原因が私学入試が2月10日で,公立はその後にあるからだという。だから公立の入試日も全体に早めて,しかも前期定員を増やしたとか?
まったく謎だ。
もしそう考えたのなら,頭が悪いどころではなく○○○○だ。(おっとマサカの伏字!)
それなら私学よりも早く進路を決められるように2月10日より前に入試をやらないと意味ないじゃん!
それに早く進路を決めるということは,その合格後の中学生活は勉強しないで遊び呆けるということになる。
勉強しない期間を増やしてどうするの?
他府県の入試がもう少し早いので,大阪府はそれに合わせたという説もあるが,他に合わせる必要もないと思うが。
それに前期は理社がいらないとなれば,理社をちゃんと勉強しない受験生が大量に発生する。前期不合格の発表後にあわてて勉強を始めるの?
まちがいなく理社の教養のない高校生を大量生産することになる。
この変更によって得をするのは?
まあ2番手〜3番手校くらいの人気校は受験機会が増えるわけで,ダメ元受験生も含まれるが志願者が増えて若干のレベルアップにはなる。
具体的には,たとえば最近多いのが,春日丘高校に合格できる学力がありながら,安全のために三島高校を受験するというパターン。
前期で春日丘高校を受けて合格の可能性がかなりある。もしもダメでも三島を後期に受験してほぼ合格するだろう。
そういう公立上位校のチャンスが増えることで,私立の専願に流れていた受験生が若干だが公立との併願に変更する可能性がある。
公立最上位の文理科も含め,トップ校〜3番手校には悪くない話だが,中位〜下位の学校はますます苦戦するだろう。
わざわざ前期からそんなところ受けないしね。
昨今はそういう公立よりも私学の方がめんどう見てくれるので,その流れは一切止まらない。
前期で定員割れでもしたらどうするのだろう?
それを見て「ああ,この学校はやっぱり人気がないんだ」ということで受験生がさらに離れる可能性もある。
ほとんどどこにもたいしてメリットがない変更だが,この変更も2〜3年経ったらまた変わるだろう。
校区を全廃するし,その後の動向は読めない。
あちこちで不平不満が続出して,何か対応しないと怖いからまたバタバタとやってはいけない方向に変更したりするだろう。
ちゃんとした教育ビジョンを持った頭のいい人を核にして本気で考えないと,大阪の教育はますます崩壊してしまう。
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