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尾崎塾
富田教室

[2012年6月18日]

テニスの深イイ話4

長年ソフトテニスをやっていたので,ダブルスのことばかり考えて生きてきたわけだが,硬式テニスのクラブ顧問などをするようになって非常に驚いた。
「ダブルスがヘタすぎる!」
とにかくダブルスの基本が全くと言っていいほど何もできていない。
特に前衛。
前衛は得点するために前にいるのである。
ボレーやスマッシュをすれば決めるのがソフトテニスでの常識。
しかし硬式テニスをしている中学生や高校生が試合でボレーやスマッシュを決めるのを見るのはめったにない!
これはポイントの決め方を教えてもらっていないのだ。
ちょっと考えたらわかりそうなモノだが,やはり教えてあげないと。

今日は,ポイントを決める基本中の基本を解説しよう。
硬式テニスをやっている人は考えたこともないような話かもしれないが,非常に当たり前のことなので,できるように練習しよう。

まず,下の図を見て欲しい。

img1
相手プレーヤーAがあなたXにボールを打ってきた。
するとあなたはたぶん図のP付近にボレーすれば上出来だと思う。
しかし,相手のAはそれを読んでバックハンドになりながらもその球を簡単に返球して来るだろう。Pにボレーしても決まりっこないのだ。
よく見て欲しい。Pにバウンドした球はツーバウンド目がQ付近になる。その間の緑の点線のどこかにAのラケットが届けば返球される。2〜3歩で追いつくだろう。

ところが,次の図がポイントを決めることのできるコース。

img2

あなたXのボレー位置がさっきの図よりかなりネット寄りになっている点に注目。
ボレーはなるべくネットの近くでするものなのだ。
他の人がネットから離れていても,あなたはネットの近くでボレーをするように練習すべきだ。
すると,その図のPあるいはP´にボレーできる。
くれぐれもPに打つときは強くボレーせずにゆるくね。すると,ツーバウンドまでの時間が短くなってPQ間にAかBの人が来るのは非常につらい。5〜6歩でも届かない。P´は難しそうだが,練習すると簡単にねらえるようになる。そっちは力の加減をしなくてよいのでむしろカンタンだ。P´にバウンドしてからQ´まではプレーヤーBからはボールが遠ざかっていくのでまず追いつけない。

もう一度図をよく見て勉強して欲しい。
決まるコツはこう覚えておけばいい。
PとQの間の緑の点線が必ずテニスコートのサイドラインと交差するように打つのだ。
横へ横へとボレーをする意識でもいい。
練習で,相手に向かってボレーを打ち返す練習なんかしてはいけない。相手に返してあげるクセがついてしまうよ。

横に打つ練習をすると,ボールが隣のコートに行ってしまうしやりにくい?
いろいろ工夫したらできるはず。
ポイントの決まらない練習は明日からやめにしよう。

ちなみにスマッシュも全く同じ原理。
強く打つのではなく,バウンドしてから必ずサイドラインをまたぐようなコースに打つ。
力はほとんど入れなくていい。コースだけでポイントが決まる。
相手に向かって打っても拾われる可能性もあるし,拾われる可能性があるから力んでミスする可能性も増える。
力を入れなくても決まることを知っているあなたは力む必要がないので力まない。決まるコースに打てば必ず決まる。めでたしめでたし。

お試しあれ。

蛇足ながら,私の娘はこれを実践して京都府の高校生の大会でダブルス優勝したことがあるし,全国選抜でも2勝0敗なので高校生のトップレベルでも通用することは実証済みなのである。


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