[2012年6月21日]
前衛だけでなく後衛の技術も磨かないといけない。
前衛がトンデモなく下手なので,あまり前衛を避けて打つ必要がないのが遠因だが,とにかく無防備だ。ソフトテニスの上手な前衛にかかったら,硬式テニスの選手は打つところが全くない状態になってしまうだろう。上手な前衛がポーチに出てきたらほぼポイントを決めてくる。だからポーチされないように気を付けて打つのが当然なのだ。ところがとにかく相手コートの後衛に向かってボールを打っているだけで,ポーチに出てこないと固く信じてラリーしている様子。いや,出てきたらいつでもパッシングショットが打てるようにしないとダメでしょう。
昔,江夏の21球というのがあった。広島と近鉄の日本シリーズ。9回裏で1点差,ノーアウト満塁のピンチを江夏がしのいで日本一になったのだが,試合の流れを決定づける1球があった。バッターがスクイズバントをしようとしたのだ。それを見て,江夏はとっさにバットの届かないところに投げてスクイズを防いだのだ。当然3塁ランナーはタッチアウト。これを世の解説者はこぞって奇跡だ,人間業ではないと評価したが,そんなことは全くないのだ。ランナーが3塁で,バッターがいつものバッティングと違う動きをしたらスクイズしかないではないか。とっさに防ぐことは十分に可能だ,というか,ソフトテニスの後衛はいつもそういうつもりで前衛を見ている。少しでも早くポーチに出たらすかさず打つコースを変えるのだ。だから,上手な後衛にかかったら一度もボレーできないで終わることがある。上手な前衛と上手な後衛だとその駆け引きが面白いのだ。硬式テニスでそういう駆け引きができる選手はめったにいない。そういう意味では杉山愛などはめずらしく基本ができていたのかもしれない。
にほんブログ村