[2012年7月14日]
偏差値について。
平均点が偏差値50というのは皆知っているようだ。
それ以外,よくわからん数字として巷に流布されている数値=偏差値。
偏差値をあと5だけ上げたい人は,具体的に何点くらいの学力アップが必要なのか。
少し詳しく説明しておく。
標準的な分布のとき,最高点と最低点の間隔をほぼ5等分した1区間の値を標準偏差という。
最高点が95点,最低点が5点のテストなら標準偏差が18くらいになる。
実際の試験では15くらいだったり,バラつきの多い試験では20点を越えたりするのだが,ざっくり見るにはこの5分の1法がいい。
平均点から1標準偏差(たとえば17点)だけ高い得点の偏差値が60で,2標準偏差高いと70。3標準偏差だと80と決める。
すると,平均点が63点の試験で,それより17点高い80点ならば偏差値60となる。
さらに17点高い97点なら偏差値70だ。
ほぼ最高点の人の偏差値は70台だが,平均点の高い試験だと最高点=100点であっても偏差値が60台で頭打ちになる。
逆に,平均点が非常に低いと上位者の偏差値が90とか100を超すことも理論的にはあり得る。
一般に,自然にばらついた場合は次のような人数比になる。
偏差値50−55が19%,55−60が15%,60-65が9%,65-70が4%,70以上は2.5%くらい。
この配分は,中学校の内申10段階評定に使われている。
だから,成績の分布表を見たら自分の10段階評定がおよそわかるのだ。
120人の学年だったら,上位3%が10,7%まで9,16%まで8がつく。
120人の16%は19人だから,20番以下なら評定が7以下である。
120人の31%は37人だから,38番以下なら評定が6以下になる。
昨年,ある生徒の評定がどう考えても8のゾーンなのに開示された評定が6だったのでクレームをつけたら実際に転記ミスが見つかった。
学校側のミスに気づくためにもこういう知識は持っておいた方がいい。
で,その数値に振り回されてはいけないのは昨日書いたとおり。
自分の学力は変えられる。
偏差値を55から60に上げるにはどうすればいいか。
偏差値+5は標準偏差の半分だから,8〜9点多く取れるような学力になればいい。
この考え方は,今の偏差値が40の人も60の人も同じだ。
平均点が高い試験でも低い試験でも,現在のレベルが高くても低くても,とにかく増えた点数と増える偏差値は比例するのである。
とりあえずこの夏は+10点を目標に頑張ってみてはどうだろうか。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村