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尾崎塾
富田教室

[2012年8月25日]

学校案内の正しい見方4(進路指導編)

★進路指導

私立高校に入るのなら進学指導が気になるところだろう。
学校案内のパンフレットからどの程度のことが読み取れるか。

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結論的には,ほとんど判断できないといえる。
なぜなら,学校自体が進路指導の有効性を判断できていないのが現状だから。
パンフレットに合格した卒業生の声というのを載せている。あれは,図書カードをもらえるから母校の指導が良かったと書いてくれているだけで,実際は塾や予備校のおかげかもしれない。東大や京大に行く生徒の半数近くが塾へ行き,Z会もやっていたりする。
東進の衛星授業を受けながら駿台フロンティアに通う生徒もいる。ウチの塾にも河合に通いながら京大に合格した生徒がいた。だから,学校の進路指導が優れているのかどうなのか,塾が良かったのか悪かったのかも皆目わからないのが実際のところだ。へたすると,学校側は生徒が塾に行っているのかどうなのかさえ知らない。だから生徒がどんどんできるようになっていくのが学校の指導が良いためと勘違いしている可能性もある。
つまり,学校の進路指導がどうであっても合格する生徒は合格するし,しない生徒はしない。
よくパンフレットに載っているのは,赤い本がたくさん並んでいる部屋(進路指導室)で進路指導の先生が生徒に何やら説明している風景。ああいった形で先生が生徒に何か説明するなんてことは実際はほとんどやらない。撮影用のやらせなのである。逆に言えばだれでもできるし,それで合格者がわんさか出るなら苦労はない。生徒の質問に答えるだけなのだから。生徒の質問といっても,自分で調べたらいいだけの入試科目の相談だったりするのだ。
世間の人は,学校の進路指導に何を期待しているのだろう。その学校しか知らない極秘情報を仕入れて生徒に教えてあげる?そんなことできるはずはない。各大学の入試説明会に進路担当の先生が行って情報をもらってはくるが,どこにでも公表されているようなモノばかりだ。
結局のところ,進学校ができることといえば,志を同じくする人間を集めて「受験は団体戦」などという担任の掛け声で各自を頑張らせるという構図しかないのである。そういう意味で,各学校のそれなりのコースに入っておかないと,モチベーション的に不利なのだ。つまり,進路指導をうまくやっている学校というのは,全体のモチベーションを下げないように情報統制をしている学校といえる。国公立大コースの生徒には私立の魅力などは一切見せない。関関同立コースの生徒には,関関同立の情報ばかり流すなど,競馬のブリンカーのはたらきをして目標に向かわせているのである。でも,そういった内容はパンフレットには書かない。どこかの国の情報操作みたいで印象が悪いから。



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