[2012年9月4日]
昨日の授業で質問があった英文。
Will you show me ( ) bags?
この( )にsomeを入れるかanyを入れるか。
その生徒はそれまでの勉強で,
「someは肯定文,anyは否定文や疑問文」と思っていたので,
迷わずanyを選択。
解答書を見るとなんと「some」だったので質問してきたのだ。
ウチの塾は高校入試にだけ通用する,いわゆる受験テクニック的な事を教え込んだりしないので,逆に知らなかったのだが,どうやら世間では「someは肯定文,anyは否定文や疑問文」と信じて疑わない中学生が多いようだ。
そうでない生徒は高校内容まで学習しているか,そもそも不勉強で区別しようと思ったことがないか。
確かに,旺文社の分厚い参考書にもバッチリ書いてある。
「一般に肯定文にはsome,否定文・疑問文にはanyを用いる。」
I need some stamps.
I don't like any of the plans.
でも,Any of your friends is welcome.を例にあげて,
「肯定文のanyはどれでも,だれでもの意味」とも書いてある。
「一般に」とか「ふつうは」ということは,そうでない例もあるわけで,anyを肯定文に使うこともあればsomeが疑問文に使われてもかまわないのだ。
さて,高校の分厚い参考書によると,「いくつか,という意味で使われる場合」とか「someが疑問文で使われる場合」など,場合分けしてある。
生徒の質問にあったような「いくつか」の意味で依頼を表すのはsomeなのだ。だいたい肯定の答えを期待している時はsomeを使う。
Can I have some more coffee?(もう少しコーヒーをもらえますか)
と,ウェイターに聞くのは肯定の答えしか想定していない。
むしろ,ある意味「命令」をやんわり言ってるだけなので,疑問文という感じがしない。
というわけで,中学生が学ぶ受験向けのノウハウは,実際上は当てはまらないことも多いわけで,いろんな例文を覚えて実際の使用法を習得していく他ないのである。
でも中学生のやる問題集はたいていsomeは肯定文,anyは疑問文と否定文になっていて,昨日質問のあった問題は普通の中学生がとまどってあたりまえ。
でもその疑問点をちゃんと質問できた生徒はえらい。
そうするとさらに確固とした本物の学力がついていく。
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