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尾崎塾
富田教室

[2012年9月27日]

ウチの塾が宿題を出さない理由

よくある質問にも書いてあるが,本当によくある質問は「宿題はないのですか?」だ。
(本当によくあると言えば本当はあまりない質問も載せてあるのかとツッコまれそうだが・・・)

答えは→「ないっ!」(キッパリ(^.^)/~~~)

え゛ぇ〜っと驚かれそうだが,ないものはない。

理由はいろいろあるが,どう考えても「出せない」のである。

宿題を出した瞬間に矛盾が生じるのだ。
つまり,ウチの塾は「宿題」を家でやらずに塾で目の前で解いてもらう塾みたいなものだから。
その「宿題」を持って帰られてしまっては,こちらの提供するものがなくなってしまう。

どこかで書いた気もするが,ウチの塾は料理屋みたいなものなのである。しかもスポーツのアスリート向けみたいに栄養バランスを考えた最良の料理を最高の雰囲気の中で食べてもらう。食べっぷりを見ているから「これは大好物やね」とか「あっ,この肉はこいつには堅すぎたなあ」とか「ナイフとフォークの使い方から教えないといけないなあ」とか考えることができる。

「宿題」はウチの料理店で「家でも食べるものを下さい」と言われたようなものなのだ。そうなると,その食材をまた選んで,その生徒の学習の進捗状況を考えて,また,家では冷めてしまうし,自分で食べやすいように別の加工をほどこして・・・などなど,新たなことがたくさん生じる。普通に授業を受けていただくよりも手間がかかってしまう。

ウチの塾(店?)は手間ひまかけて選定した料理を,どのように食べるかを見て,さらにその生徒に合ったものをという循環でやっているのに,授業と別の新たなモノを手間をかけて用意するのはどうしても難しい。コスト的には通常授業を受けていただくのと同じかそれ以上にかかってしまう。第一,お金をいただいたところで,その手間をかける時間が実際上厳しいのである。昼間や休日の相当な時間を塾生の解いた演習の吟味,次回の教材選定と演習範囲の設定に割いている。さらに個別に教材を作成する場合もあるし教材研究もある。ここに宿題の設定も入ると相当に厳しい。これは学校の先生方も同じで,生徒の側から見ると授業している間だけが先生の仕事のように思うかもしれないが,実際はよい授業をする先生は授業の時間より多くの準備をしているのである。

したがって,宿題を提供することはできないが,生徒の側からもっとうまく塾を利用する方法がある。これは実際にそうしている「かしこい」塾生が何人もいるので,ぜひそうして欲しい。
具体的な内容はここには書かない。
塾内は塾生どうしの会話は一切禁止なのだが,授業以外の時間帯にも私に話かけたり相談するのは一向にかまわないのである。ただし,「自習用の教材を下さい」とか「どんな問題集がいいか教えて下さい」という相談には,基本的には答えていない。理由は今書いた通り。「市販の問題集の中から自分で気に入ったのを使いなさい。」としか答えない。市販の問題集はどれも悪くないと思う。後は本人の感覚の問題だろう。大切なのはアレコレ迷っているヒマがあったらどれでもいいからまず始めること。買ってみて合わないと思ったらそれは捨てて次のを買えばいい。それをもったいないと思うから相談に来るのだろうが・・・
「塾の問題集を売って下さい」というのもあったが,これも無理。市販されていない理由は塾でしか提供できないからであって,それを売ってしまったらウチは本屋になってしまう。しかも塾以外の人に売ってはいけないことになっている本を売るヤバい商売になってしまう。
さて,こういう状況でどうすればうまく利用できるか。そういうことを考えられる人間が役に立つ人間に育っていくのではなかろうか。

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