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尾崎塾
富田教室

[2012年9月29日]

ホンモノの集中力を発揮した塾生たち

ウチの塾の「売り」は何と言っても集中できる環境である。
それが実現できていることを如実に表す出来事が最近立て続けに起こった。

1件目は水曜日のこと。
最終講の最中に入口の上部の蛍光灯がチカチカした。
切れるのかと思って見ているとなんと白煙が出てきた。
勢いが増してきたのですぐに電源を切った。
幸い,奥で受講しているところの蛍光灯ではなかったので,授業に支障はほとんどなかった。
翌日確認すると,コンデンサーが破裂してた。
img1 しかし,教室の前の方の生徒は白煙が出てきたし,少し悪臭もしたので何事かと思っただろう。
これが躾けのできていない塾なら大騒ぎになったに違いない。
ところがウチの塾では質問などは別として一切しゃべってはいけないので騒がない。
それにコチラの対応が落ち着いているので,大事ではないとすぐに判断できるから,それを確認するとまた自分の勉強モードにもどれるのである。

2件目は昨日のこと。
近くに踏み切りがあるのだが,どうやら人身事故があったらしい。
それで,塾のすぐ横に大きなサイレン音をたててパトカー,救急車,JRの車などがやってきた。
img2
特に,最初のサイレンでは何事かと思うような音量だったので,さすがにほとんどの塾生が外をうかがうべく顔を上げた。
しかし,今度も私が平然と他の生徒へ指導を続けているのを見て塾の勉強にかかわる事態ではないとすぐに悟って,各自の演習に気持ちをもどすことができたのである。
まあ,普通に考えたら塾の周りでサイレン音が響き,赤いランプがチカチカしていたら落ち着いて勉強なんかできないと思うかもしれない。
しかし,それで勉強が手につかないのは集中力が育っていないのである。

本物の集中力は,熱中とか没頭とは違う。
外へ開いたものなのだ。
これがわかっていないと集中させているつもりが,今回のようなハプニングで簡単にくずれてしまう。
つまり,自分の内にこもって,外界と隔絶した状態を集中していると勘違いし,心地よいと思っているようではダメなのだ。
そうであれば,授業中に白煙が出てきたりサイレン音が鳴ると「邪魔された」と感じて不快になり,その見せかけの集中が途切れてしまう。
一方,外へ開いた本物の集中力を持った生徒は動じない。
意識は常に360°外界にも向いているので,自分が今世の中のどの位置,どの状況にいるのかを測りながら演習をしている。
img3
普段,隣の生徒を指導している講師の声は聞こえても直接自分に関係ないので聞き流す。場合によっては自分に関係あると思って盗み聞きしておく。外の踏切の音,電車の音,バスの音などは相当に聞こえるが,今の自分に関係ないので聞き流す。講師が全体に注意を呼びかけるような場合は関係あるので全員が反応する。
お母さんが昼寝をしていて,周囲の騒音では目を覚まさないが,添い寝している赤ちゃんが小声を出したらすぐに起きるのと同じ。
必要な音にはしっかりと反応する。
そういう意味では,昨日のサイレン音のときにほとんどの塾生が顔を上げて外をうかがったのは集中できていた証拠なのだ。
あれくらい異常な時にはそれを確認しないといけない。
それで,瞬時に外の様子と塾長の様子から塾には無関係で大丈夫だと判断して演習を続けることができたのである。

こういう集中の仕方は世の中ではとても大切になる。
特に防災の観点からとても重要だ。
勉強の中身だけでなく,ウチの塾の本物の集中した空間も一生の財産になると思う。



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