尾崎塾
富田教室

[2012年10月6日]

地震雲を信じるような人になってはいけない

今日は朝から波状雲がいっぱい。



大気が波打つと雲も波打つ。
上昇気流で雲ができ，下降気流で雲は消える。
それが繰り返されて波状の雲ができる。
そう珍しい雲ではないが，今朝は結構雄大なスケールで波打っている。

かねてから危険だと思うこと。

地震雲。

これをさかんに喧伝している輩がいる。
もっとうさんくさい現象と地震を関連付けている怪しいサイトもある。
そういう似非科学サイトを信仰する一般の人が多いのが心配。
これをなくしたい。
だから教育が必要なのだ。

科学的なアプローチで研究しているのを否定しているのではない。
この区別がつかない人も多い。
ちゃんと研究するのはむしろ歓迎。
似非科学に乗らないような賢い人が増えて欲しい。

特に地学ブログにそういう根拠の希薄な科学的でないサイトが散見される。
このブログも見ていてくれるなら，聡明な人はそれに気づいて欲しい。

ほとんどカルト宗教と同じで，一旦信じてしまうと抜け出るのはたいへんかもしれない。
しかし，似非科学で人命が救われることはないと思う。
不安を煽っているだけにしか見えない。

今日のような波状雲の写真を撮っておいて，２週間以内に地震があればそれが予兆だとかいう。
２週間もあれば，見慣れない雲の１つや２つは必ずある。
一般の人は普段あまり空を見ないのだから，見慣れない雲が多い。
それだけのこと。
そういう要素に埋もれてしまうような事象が地震雲だ。



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