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尾崎塾
富田教室

[2012年10月12日]

日の出時刻に関する薀蓄

昨日から大阪では日の出が6時より遅くなった。

今朝は良く晴れて,月と金星がきれいに輝いていた。
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これからどんどん朝の通塾時間が暗くなる。

すると受験の時期だなあというムードになってくる。


「あれっ,日の出が6時になるのは秋分の日ではないの?」という疑問はいろんな意味で間違っている。

まず,秋分の日に昼と夜の長さが同じであっても,日の出と日の入りはちょうど6時と18時である必要はない。

今年の大阪で9月26日の日の出は5:49で日の入りが17:49である。
単純に昼と夜が12時間ぴったりだが,6時―18時ではない。

標準時を決める明石から少し離れている影響もある。
同日に福岡なら,6:09と18:10である。
札幌ならば5:26と17:25なのだ。

緯度と経度でビミョーにかなり違ってくる。

夏至の日には北極圏で日が沈まない白夜になることを考えれば,緯度によってかなり違ってくることは想像できるだろう。

さらに,昼と夜が同じと言っても,日の出は太陽の上端が地平線にかかった時で,日の入りも太陽の上端が完全に沈んだ時だ。
太陽の中心でないのだから,そこでプラスマイナス4分の差があったり,もっと微妙に大気による光の屈折によってもずれてくる。

ついでに書くと,地平線って何だという話になる。
大阪から見ると東には生駒山があって,実際に日が登るのは山のてっぺんだ。だから,大阪周辺が平らだと仮定して見かけの地平線を想定しなくてはならない。しかも,観測点の標高によってもこれは大きく変わる。人の背丈から見るよりも通天閣の上から見ると,より遠くまで見える。大阪といっても市内と高槻市では標高が違うからいいかげんなものだ。おそらく大阪の基準点は谷町四丁目にあると思う。

もっと細かい計算をしたい人には(そんな人いないか?)この本を勧める。

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「日の出・日の入りの計算」(地人書館)

読書の秋にどうぞ(*^^)v




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