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尾崎塾
富田教室

[2012年12月9日]

推薦入試が不合格でむしろ良かったと言える理由

高校生の推薦入試結果が出てきた。
ほとんど合格しない。
京産大などは昨年の一般入試の受験生の減り方からすると,もっと推薦入試で合格者を出してもよさそうなものだが・・・
関大を志望しているレベルの生徒でも,多くがこの11月〜12月にあった産近甲龍レベルの推薦入試を受験する。
産近甲龍を志望しているのなら迷わず受験を勧める。
でも関関同立志望なら推薦入試を受験しないように勧める。
関関同立志望なのに産近甲龍の推薦入試を受験した生徒は,このように考えてのことだろう。
「滑り止めで産近甲龍を確保しておいて,合格したら一般入試で関関同立に専念して頑張れるぞ!」
そんなにうまくはいかないのだ。
20年以上そんな例を見続けているが,本当に産近甲龍に合格して,なおかつ関関同立にちゃんと合格した例が記憶にない。
つまり産近甲龍に合格してしまったら,後で関関同立に合格する可能性が限りなくゼロに近づくのだ。
だって,すでに合格しているのだから必死で頑張るはずがない。
いくら関関同立の方が良いとわかっていても頑張れない。
絶対に関関同立に合格しようと必死になって勉強できないのだ。
だいたい推薦入試を受ける時点で産近甲龍でもいいと思っているのだ。
そう,産近甲龍って悪い大学ではない。
むしろかなりいい大学の部類に入る。
だったら,これからそんなに無理して頑張らなくてもよいということになる。
というわけで,関関同立を志望していて11月の推薦入試で産近甲龍を受けた場合,合格イコール関関同立不合格なのだ。
逆に不合格イコール関関同立への挑戦権を得たということになる。
だから,「推薦だめでした」と報告に来た塾生には「よかったね」と返答することになる。
わかっていない人はこう言うだろう。
「推薦で産近甲龍に合格しないのに,関関同立なんて無理だろう。」
ごもっともな意見である。
でも,ちゃんと合格しようと必死でやればあと50日も勉強したらかなりの学力がつく。
あきらめた人は合格しない。
合格を信じて必死で勉強した人は合格する。
そういうものだ。
推薦入試で合格を決めた瞬間から勉強しなくなる。
これは大学の先生がよく言っていることからも明らか。
つまり,推薦で合格した人と2月の一般入試で合格した人の学力差が非常に大きいというのだ。
そりゃそうだろう。今からの数十日が人生で一番学力が上がる時期なのだ。
img1 そこで勉強せずにのんびり合格の余韻に浸っている人と,必死でやった人の差は大きい。
仮に,一般入試で関関同立がダメでも学力はかなり高くなっているので一般入試の産近甲龍に合格する可能性は高い。
それで産近甲龍に進学したとしても,推薦で合格してしまった場合と比べて学力が非常に高いことになる。
大学生活も充実度を増すというものだ。
同じことが関関同立と国公立にも言える。
実は関関同立に合格してしまうと国公立大の合格可能性がかなり減る。
昨年の塾生で,関関同立に合格して国公立を受けたのが2人いたが一人は合格でもう一人は不合格だった。
合格した生徒には,かなり必死で国公立のすばらしさを説いた。
そのモチベーショントークをしなかったらたぶん合格していないと思う。
もう一人にも同様に話はしてみたが,もうすでに満足オーラが出ていた。
国公立まで頑張りきれなかったようだ。
本気で国公立に合格したい人は関関同立も受けないのが最も可能性を高める方法なのだ。
国公立がダメならどうするって?
浪人するしかないでしょう。
浪人が嫌なら合格するしかないでしょう。
その覚悟が合格可能性を高めるのだ。
とにかく,最後までしっかりと勉強して損なことはないし,本気でやれば合格できるのが受験というものだ。
それを応援するのが我々塾の役目だ。

しかし,10%でも可能性があればそれを信じて頑張る受験生が多いのが大学入試。
それと比べて,90%の可能性があっても受験すら認めようとしない公立中学校の進路指導はホントに不可解だ。


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