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尾崎塾
富田教室

[2013年3月18日]

こんな重大事件が多発している話

こんな重大事件があったようです・・・
<<<<<<我孫子市立白山中学校で高校入試のための調査書(内申書)に記載ミスがあった問題で、県教委は14日、同中の生徒が受験した公立高校28校に対し、合否の再判定をするよう指示した。白山中は同日、訂正した調査書を各高校に提出した。各高校は15日までに再判定し、県教委に報告。追加合格の該当者がいれば、県教委が同日中にも、市町村教委を通じて本人に通知する。
 県教委指導課によると、調査書で誤って低く評価されていた同中の生徒が、再判定で合格ラインを超えた場合、追加合格となる。逆に、合格していた同中の生徒が再判定で合格ラインを下回った場合は、それによって順位が繰り上がる別の生徒を追加合格とする。
 いずれの場合も、当初の判定で合格とされた生徒は、再判定の結果にかかわらず合格のままとする。
 我孫子市教委は、生徒側から希望があれば、生徒が受験した私立高校にも新しい調査書を提出し、再判定を依頼するとしている。
 また、同市教委は14日、市内全6中学の調査書などの作成方法を調査し、ミスの再発防止を指導した。
 市教委によると、白山中での誤記載は、生徒の学年ごとの成績などを記録する「指導要録」を作成する際に起きた。調査書は、指導要録を基に作られる。
 同中では、各学年末にパソコンの表計算ソフトで集計した生徒の成績が、指導要録の成績欄に反映される仕組みだった。昨年3月、20歳代の男性教諭が、1年時の集計表の2年時用への加工を担当し、2年で転入してきた生徒の氏名を表に挿入した際、生徒の氏名と、1年時の成績の欄がずれた。
 このため、教諭は成績の欄を少しずつコピーして正しい位置に貼り付けようとしたが、115人の生徒については、数学の成績を誤って同じ生徒の理科に貼ったり、保健体育の成績を技術家庭科の欄に貼ったりしてしまった。2年時の成績は、各担任らが正しく入力した。
 白山中は1年ごとに指導要録を作り直していたが、市教委の調査では、白山中以外の5校では、1年時に作成した指導要録に2年時の成績を書き加える手法のため、同様のミスは起きないとしている。
(2013年3月15日 読売新聞)>>>>>>



日本国全体に同じ問題が多発しているはずなので指摘しておく。

たぶんこの記事を読んで,世間一般の人が受け取るイメージと今から書く内容は大きく乖離していると思う。
そこが大問題なので要注意。

普通はこの記事を読むと「とんでもない教師がいるなあ。エクセルもまともに使えない先生に大事な仕事を任せた学校にも責任あるよな。」というイメージだろうか。
しかし,私が記事を読んで受けた印象は,上記のように世間の人が受け取ることの怖さと同時に,その先生が気の毒で仕方ないという感じ。

そもそもの大問題は,このような重要書類を作成するソフトを各中学校の一人の担当者に任せてしまっている点。
少なくとも我孫子市の中で指導要録なんてのはどの中学も共通なのだから,市教委がちゃんとしたソフトを各中学に配布すべきなのだ。
市教委はミスの再発防止を指導したとあるが,指導されるべきは市教委の方なのである。
各中学がどのように指導要録を作成しているかを14日に調査してはじめて知ったようだ。
これは全国の市町村でも同様の状態だろう。
今までこのようなミスがなかったはずはなく,各段階で揉み消されていることは明らか。
今後も同様なことが多発するが,表に出るのはごくわずかだろう。
ウチの塾生の関係だけでも,教科担当者のミスが複数わかっている。
いずれも学校内で処理されており,表には出ていない。
日本国中なら年間に何十,何百ものミスが発生しているのだ。

真面目な生徒が1点でも多く点数を取ろうと頑張っている裏で,お話にならないくらい成績が変化してしまう可能性がどの中学にもたくさんあるのだ。

書いておきたいことは2点。

1つは,この担当教師は悪くないということ。
エクセルがちゃんと使えないレベルの人間だった可能性が高いが,おそらく教務担当になって,他にやってくれる人がいなかったか押し付けられたに違いない。
それで,相当なプライベート時間を削って作業をしていたはず。
その一方で,プライベートタイムを満喫し,教科指導も手抜きの教師がたくさんいる。
しかし,責任ある仕事はそんな教師には任せられないのでしなくていい。
校長や教頭の監督責任が大きいが,校長や教頭の年齢の人はエクセルの操作がわかってないので,その人が適任かどうかすらわからない。
だいたい今の年齢で55歳より上の人間はパソコンが使えない先生ばかりだ。
もう一つの可能性として,担当した教師はエクセルが使えないのではなく,むしろその学校では最もエクセルを使えている人かもしれない。
どんなに慣れていてもミスはするし,有能な先生のところに仕事がたくさん集まる仕組み(能力のない先生ほど仕事が少なくなる)なので,どうしても時間に追われる。じっくりとミスのチェックをする時間がない。よく勉強してエクセルを使える人がミスをしただけの話で,それはそんなに責められるものではない。

本当の問題は次の1点に尽きる。
指導要録のような重要書類をエクセルを使って処理するのがアホだということ。
img1 エクセルはそういう使い方をするものではない。
普通はリレーショナルデータベースを使う。
エクセルと同じマイクロソフトだとアクセスというソフトがある。
これを使うと必ず学籍番号とリンクさせて処理するので転校生が入って来てずれるなんて操作はあり得ない。
要するに,市教委が全中学に対してアクセスを使って作成した処理ソフトを配布すればよかったのだ。
市教委が,あるいは県教委がそういう動きをしない限り,いつまでも同じような生徒の人生を左右するミスが発生してしまうのである。
新聞報道にはその視点が欠落しており,報道する側の不勉強も指摘しておきたい。


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ちなみにウチの塾でこのようなミスは起こらない。
アクセスを使ってる?
NO!
成績処理をしていないから\(^o^)/!!
生徒の学力はすべて塾長の頭の中にINPUTされている。
超アナログ方式なのだ。